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逢はむ日の形見にせよとたわや女の思ひ乱れて縫へる衣ぞ
狭野弟上娘子(さののちがみおとめ) 生没年未詳
[万葉集15]3753/3775
【訳】再会する日までの形見にして下さいねと、手弱女(たわやめ)が、心乱しながらも縫った衣がこれなのですよ。
たわや女 もともと「たおやかな女」「若々しくしなやかな女」等の讃め言葉だが、それが後に「手弱(たよわ)き」「た童(わらは)」等と音が似ていることから、「手弱女」力の弱い女の意に転じて、用いられたとある。