''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

香りの意外な効能です。 喜劇王より。

香の十徳ということを言われます。
香、つまり香りには、人にいろいろ効能があります。
清めたり、癒したりする効能ですね。

 

もちろん、長寿の効能もあります。
香りが人の寿命を延ばすとは、ありがたいです。
今月は、香りシリーズをサブタイトルに多くの香りを紹介しました。

 

香りに癒される。それだけです。
食べ物の香り、花の香り、そして色香もありますよね。

 

昔の高貴な方は、着物に香で炊きつけます。
その方の香りをかげば、いろいろと人を認識できるのです。

 

今の香水もそんなことありますね。
この香水はあの人がよく使っていたとかね。
遠い記憶の断片が、ふと街中で、人ごみの中感じることがあります。

 

普段の香りには、そんなのは感じませんけどね。
それも効能でしょうかね。

 

白日夢見ていたような感じがします。
「おーい。小野田さん~」と誰かに呼ばれたような気がします。
アロハな髪型には、さすがに小野田さんはいませんよね。(B&Bの古いネタです)

 

現実に返ってきました。
でも、香り、つまり匂いに長けた方おいでです。
俗に鼻が利くといいます。

 

本当の鼻は使いません。
特殊な能力ですね。
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鼻の特殊な能力というと、ご存知藤山寛美の十八番であった「鼻の六兵衛」という芝居を思い出します。
喜劇王でしょうかね。
人間の泣き笑いを巧みに操ることができる天才です。

 

いえ、天才と言うより努力家で勉強家です。
いつも藤山寛美という天才喜劇王を演じています。
芸人としては、素晴らしい偉人です。

 

人を泣かされたと思いきや、今度は瞬間に笑いに転じる才能です。
その中、『鼻の六兵衛』は、鼻利きで将軍家拝領の幟旗を探し出しという話です。
そんなアホなです。

 

幟旗は、旗(はた)です。旗(はた)は、布ですから、匂いはあります。
しかし、将軍家より拝領の旗の匂いって?
そんな匂いがかぎ分けられるはずもありません。
そこに、人間の滑稽さ・人情話の泣き笑いがあります。

 

今の娘の藤山直美さんが「はなのお六」としてリメークしてやられることがあります。
こちらも父にない泣き笑いです。

 

旗の在り処を、どこどこの長屋の鳩の・・・と言える特殊な能力を披露する六兵衛さんです。
小島慶四郎さんが扮する白塗りの殿様です。
これはセットでしょう。

 

「褒美をとらせる」
と短刀を頂くわけです。
その時、六兵衛は、「これは兼光(金光)」
「そちの鼻は、刀の銘まで分かるか?」
「いえいえ、目方(重さ)にで・・」
と言うのが話のオチですね。

 

浪人がお金に困って、刀の売ってしまう。
そうするといわゆる竹光です。竹の刀です。
金光は、本身つまり本当の金属の刀と言う意味ですね。
当然です。刀ですからね。
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・・・・・・・・・・・・・・・・(刀剣価格辞典 光芸出版より)・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

たまたま、刀鍛治の刀工の有名な名前に「兼光」という刀工がいます。
日本を代表する刀鍛治です。
その「兼光」と「金光」とを鼻でなく、重さで分かるという単純なオチです。

 

でも、藤山寛美の芸で、ほろりとする人情話が、一転笑の芸にひっくり返ります。
この落差が大きいのが、藤山寛美の芸の本域です。
落語家・桂枝雀のいう「緊張と緩和」とも通じます。

 

子供の頃から、人情話が好きなのは、この偉人の影響が大です。
落語も講談も浪曲も、笑より泣きの人情話が好きです。
心の琴線に触れます。

 

藤山寛美3600秒(1975年、朝日放送)懐かしいです。
今一度、名作を見たくなります。
『愚兄愚弟』『愛の設計図』など名作中の名作です。

 

香りも人の心に届きます。
香りとともに思いも思い出も、その香りに封印されていますね。
瓶に入っていたようです。

 

そんな癒しの空間が、人には必要かもしれません。
そんな日常の香りを大切にしていきたいです。
ありがたいと、ささやかな感謝の気持ちでいっぱいです。

 

今日は、朝から雨降りの京都です。
雨の香りがします。
嫌な雨ですが、しとしと降る雨音にも、時として癒されることもあります。
花にとっては、恵みの雨です。

 

最後までつたない話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。