''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

鏑木清方って、ご存知でしょうか?

鏑木清方(かぶらききよかた)(1878-1972)は、東京神田に生を受けます。
人物風俗画に新境地を拓き、美人画においては、「西の(上村)松園、東の清方」と並び称された人物です。

その清方の愛弟子が伊東深水(1898-1972)です。
1954年には文化勲章を受章されています。

日本画、その中でも特に美人画といえば、いろいろな美人画があります。
その中でも、清方の美人画は、独特の艶っぽさがあります。

美人画といえば、着物の女性が踊りを舞ったり、立ち姿であったりと、その着物という和装の美もその美しさの一つです。
しかし、女性の表情がなんとも言えず、色っぽい、いや艶っぽいと感じるのが清方の美人画でもあります。

当時は、求めに応じて、もっと色っぽい春画も描かれていますね。
独特の色気と言えます。
逆に私には、そちらのイメージの方が強いと言えます。
無知故の愚かしさです。

しかし、愛弟子の伊東深水は、美人画としては高い評価を受けています。
私の感覚では、鏑木清方の評価が低いと感じますね。
私だけでしょうかね。

上村松園と言えば、多くが知る大家です。
昭和23年(1948年)、日本人女性として初めて、文化勲章受章を受賞されています。
中学生や高校生の美術の教科書にも、その美人画は載っていたと記憶しています。

日本画というと、横山大観上村松園村上華岳竹内栖鳳と最初に名前が上がります。
語呂もいいので言いやすいとも言えますね。

もちろん、もっと多くの画家の名も上げることもできますよね。
しかし、鏑木清方と名を最初に上げる方は少ないように思えます。
いえ普通は、おいででないように思えます。
愛弟子、伊東深水の名を上げる方は多いでしょうね。

私は、美人画といえは、鏑木清方を上げます。
そうそう、変人ですからね。
この方の美人画を最初に見たとき、電気が走ったような思いです。

何とも艶っぽいと感じましたね。
女性の姿だけでなく、その内なる女性のサガのようなものも表現されているような気がします。

30歳過ぎた頃に、この画家の名前を初めて知りました。
鏑木(かぶらぎ)と、すぐに読める方も少ないかもしれませんね。

2001年、au携帯電話のCMでも、浅野忠信さんが、昔の同級生に出会うシーンがありましたね。
その時の相手が、鏑木君でした。

なんて読むのか?
悩んでいましたからね。
これで読めるようになった方も多いと思います。


日本史のお好きな方なら、鏑という弓矢の矢があるのをご存知ですからね。
あの字で、これを読むことが出来ました。
そうじゃないと、なかなか読む機会はないと思います。

「鏑」とは、鏑矢という弓矢に取り付けて弓を射ると「ひゅーりゅー」音が出る器具のことです。
鏑矢は、鎌倉時代から室町時代には合戦の合図に用いられり、神様への神事にも使かわれていました。

狼煙(のろし)の用や役目もあったのかもしれません。
ゴルフのカラーボールのようなものかもしれませんね。

神事として今も行われている「流鏑馬(やぶさめ)」にも、この鏑という漢字が入っています。
名前の音の通り、野菜の蕪(かぶら、かぶ)に似ています。
その辺が名前の由来に関係するのかもしれませんね。
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なかなか清方の絵画を見る機会はありません。
個人の所蔵が多いのでしょうね。
多くの美術館にも行きましたが、いまだ一回も本物の美人画に出会っていません。

大家の美人画は大抵それを見る機会があります。
マニアックなところでは、土田麦僊に「きたない絵」とされた甲斐庄 楠音(かいのしょう ただおと)なんてのも実物を見る機会を得ました。

京都に住んでいると、多くの絵画を見る機会があります。
もちろん、美術館や骨董屋さんでも探せばいろいろと見ることも出来ます。
しかし、清方の作品はなかなか出会えませんね。

そうちょくちょく美術館へは行かないですけどね。
ご縁がないというのでしょうかね。
それとも美人とご縁がないということなのでしょうかね。(当りです)

そんな時、『別冊 太陽』のシリーズはありがたいです。
その機会をだいぶ前にあって、いつか記事にしようと思っていました。
今日の日の目を得ることができました。

絵画の世界、奥が深いです。
それでも、素人的な見方も、玄人的な見方も、その絵画の世界に引き込まれているのは同じです。
ときどきそんな絵画に癒されることも多いのも確かです。

出会い、時間、心、体調すべてが揃わないと楽しむことが出来ません。
元気で無事に一日平穏に過ごせることがありがたいです。
特別なサプライズはありません。

でも、日常の生活の中でも、すこし目線を変えたり、下げたりするといろいろな「よかった」を見つけることが出来ます。
「プチ幸せ」です。
ありがたいと感謝します。

最後まで、つたない話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。