''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

デカンショ街道、丹波篠山の牡丹を賞味する。

丹波は山の中です。
山の中をズイズイと進みます。
愛車のスクーターで、丹波篠山に向かいます。
皮ジャンに、厚手の手袋、重装備です。
それでも大変冷たいですね。

 

目的地は、篠山のいつものまけきらいの湯です。
ここで、我家の家族会が開かれます。
数ヶ月に一度の割合でしょうかね。

 

郷里播州の地から、両親がやって来ます。
京都のから、私がやって来ます。
ちょうど距離的に真ん中付近です。
そんなわけで、篠山に集合です。
寒さの余り、到着しても、手足の感覚が鈍いです。

 

早速、ここのまけきらいの湯につかります。
「極楽~」と声がもれます。 
おやじさんも隣に入っています。
何気ない会話です。

 

お決まりのおやじの背中もゴシゴシと流してやります。
細くなった体に、年を感じます。
あと何回こうして過せるものかと思うと、冷たいものが頬を伝わりそうになります。
でも、こうして時間を作ることが、一番の孝養のような気になっています。

 

露天風呂に入ると、篠山の町並みが見渡せます。
この施設は山の上にあります。
見晴らしがいいですね。

 

風呂から上がれば、食事ですね。
今回は予約しておきました。
この時期の丹波と言えば、もちろん牡丹鍋です。
いのししのしし肉の鍋です。
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牡丹の花が咲いています。
並の牡丹(一人4000円)です。
上の牡丹もあります。

 

上はと言うと、白、つまり脂身が多いところの肉を頂くことになります。
この辺が、お値段の違いです。千数百円アップになります。
年寄りも居ますので、脂は少ない方がいいです。
野菜もどけだけってくらい盛ってあります。
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地元の野菜です。
家で作った野菜と変わりません。
それに焼き豆腐であったり、餅であったり、蒟蒻、大根、ゴボウ、白菜、ネギなどが入ります。

 

珍しいのは、カットされた山の芋ですね。
丸いタイプの芋です。
これも丹波の特産です。
これも煮て食べます。

 

なかなか美味しいですね。
母はこれがお気に入りです。
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しし肉は私の好物でもあります。
黙々と食べます。
体が温まります。
そういう効果があると効きます。

 

江戸時代でも、こうした猪肉は食べていました。
薬食いと称して、街中でも取り扱っていたと聞きます。

 

実は、牛肉なども薬食いとして扱われていたと聞きます。
近江も牛肉の味噌漬けなんかにしたり、乾した肉にして食べたりしていたようです。
江戸時代と聞くと、肉は食べていないかと言うとそうではありません。

 

ウサギや山鳩や軍鶏なんかも食べられていました。
池波正太郎の小説には、軍鶏やうさぎを料理する店は出てきます。

 

今月のサブタイトルは赤穂浪士です。
もちろん、大石内蔵助殿も牛肉が好きだったと聞きます。
精が付く食べ物のようですね。

 

若い息子の主税には、毒であると言って食べさせないほどでしたからね。
正しく薬食いとして、特殊なものとしても食べられていたのは事実です。

 

しし肉の方は、もう少し知名度を得ていたと思います。
落語に「池田の猪買い」を思い出します。
原型の噺は、元禄の1700年頃には在った古い噺です。

 

冷え気(淋病のこととも)に悩む男が丼池の甚兵衛さんに相談に来る。
「それなら猪肉がええ」と池田の狩人・六大夫さんに紹介状書もらいます。
そして、その行く道まで教えてもらいます。
大阪の町と橋の名前とがいっぱい出て来ます。

 

この辺が一つの芸の見せ場です。
間違えないようにつまらないようにと、なかなか難しいですね。
男は行く先々で道を尋ね、人様にご厄介をかけながら池田まで辿り着きます。
(『ウィキペディアWikipedia)』一部抜粋、参照)

 

後は猪を討ちに行きます。
「おのおの方」
とは言いませんがね。
撃ちたての猪に弾が当っていなくて気を失っていただけというオチです。

 

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そんなことを言っているうちに鍋が煮詰まっています。
牡丹鍋は、多くの場合、味噌ベースです。
多くの店がそれぞれ違った味です。

 

今回の鍋は、赤味噌と田舎味噌のブレンド系ですね。
ショウガ、山椒、唐辛子なども入っていて肉の臭みを感じません。
出汁も、ししの脂と混ざって、何とも美味いですね。

 

ただ難点を言えば、しし肉が冷凍でしたね。
牡丹の花のように綺麗にスライスする為に、一度凍られたということにしましょう。
今が猟期です。
期間限定の牡丹鍋です。

 

冷凍肉を使っているお店では、年中食べることも出来ます。
前回食べたときは、生の肉を使っていると明記されたお店でした。
今回のお店、それが少し残念です。

 

しかし、生の肉を知らない方なら、味の方も美味しいと必ず言われると思います。
総合しても、しし肉は美味しいですし、臭くもありません。
やはり好物に違いないです。

 

この味噌の出汁で煮た焼豆腐や餅の美味いこと美味いことです。
満足の家族会でした。
両親も満足してくれました。

 

ありがたいと感謝しています。
こうして時間を作って会えて共に食事の出来たことにありがたいと感謝の気持ちでいっぱいです。

 

我家の家族会は、大変あっさりしています。
食事を終わり、解散です。

 

お風呂と食事の時間で2時間です。
また、2時間かけて京都に戻ります。
そんな一日となりました。

 

遠出もなかなか大変でしたね。
でも、またの機会があることを望んでいます。
あと何回こうして会えるのか、・・・・・・。
考えないようにします。

 

今日も一日穏やかで無事に過せることを祈ります。

 

最後まで、牡丹の花の話にお付き合い下さいまして、こころよりお礼申し上げます。