''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

静かにして見て下さい。足音が聞こえます。

あと残り1日で、この年も暮れます。
慌しい年の瀬です。
今日も朝から掃除をしたりして、この時間にブログを書いています。

 

昨日の撞木(しゅもく)という言葉に、多くの関心を頂きまして、ありがたいと感じています。
シュモクサメというキーワードを頂けましたが、あのシュモクサメのしゅもくを感じで書くと撞木となります。

 

木槌のような、ハンマーのような形が、撞木です。
私も言われて気付きましたね。
やはり勉強になりました。

 

私は、時代小説をよく読みます。
愛読書の80%は、時代劇ものです。

 

しかし、時代小説には、特徴があります。
作家さんによる特徴よりも、分野的な特徴です。
戦国時代、江戸時代、特に江戸幕末に関する小説が多いです。

 

もちろん、戦国時代の武将に、何かメッセージや自分を重ねます。
多くの武将がいます。

 

自分と似ているのは、逆になって見たいのはと、その妄想は際限がないです。
それと同じく、幕末も同じです。
多くの維新の英雄が登場します。
作家としては、その力の見せ場でもあります。

 

これ以外は、江戸時代物は、捕り物にまつわる物語が多いですね。
与力、同心が市中を見回り、そこにある犯罪を解決する物語です。
なかなか勧善懲悪の分かりやすいものが多いです。

 

それ以外には、今月のサブテーマ「赤穂浪士」の話が多いです。
多くの作家さんが、この話を書きます。
手を変え、品を変えて、縦から横から、前から後ろから、斜めからと、その創作の意欲は凄いと思います。

 

私の好きな作家さんの、トップは、池波正太郎氏と言えます。
池波正太郎ワールドにどっぷりと浸かっています。
その中でも、特に「赤穂浪士」の話が多いです。
短編、長編と、その主人公もいろいろです。

 

その中に『おれの足音 大石内蔵助』(文春文庫)と言うのがあります。
上下巻になっています。
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この話は、世間の思う内蔵助ではなく、人間として気持ちがよく描かれています。
一人の人、一人の男として描かれています。

 

この小説には、昨日の撞木町がよく出て来ます。
若い時から、内蔵助が通っていた設定です。
京都に来て、伊藤仁斎に学んでいましたからね。
あり得る話です。

 

山科に移り住んでからも、何かにつけてこの撞木町の廓に通っていますね。
笹屋という遊郭のようですね。
その中に、この撞木町の遊女を側めにした話があります。
その名は「おかる」です。
山科の家の近くに住まわせています。

 

仮名手本忠臣蔵に出てくる「お軽」「勘平」のお軽ですね。
歌舞伎の方は全くの空想です。
側めにしている女性も「おかる」というようでしたね。
この小説では、遊女の設定です。

 

しかし、二文字屋次郎左衛門の娘という書かれている方もおいでです。
(『忠臣蔵の謎学』中島康夫監修 青春出版社)
歌舞伎では、一文字屋ともじってるのでしょうね。

 

こちらは、妻を離縁して里に返してため、身の回りが不自由ということで雇い入れたようですね。
事実は不明ながら、お軽と間に子なしたようです。

 

赤穂時代にも「お桂」という側めを囲っていたとも聞きます。
こうなると女性からは白い目で見られる内蔵助さまですね。
英雄、色を好むの例えもあります。

 

その頃、1500石の当主なら、側室を置くもよくある話です。
特別なことではないですね。
「お家大事、男子は必要不可欠」の時代ですからね。

 

愛する妻いれば、それで十分とも思いますけどね。
邪魔くさい感じがします。
カネナイ・モテナイ君の言い訳でしょうかね。

 

その点からも、人間くさい内蔵助を池波正太郎氏が描きます。
現実に生きていたかのような、生き生きとした内蔵助殿です。

 

この小説では、水間治部左衛門という秘書的な家来が活躍します。
架空ながら、史実の空間を補ってくれる人物です。
世間の事情に詳しい、「一」言えば、「十」分かる人物です。
討ち入りには参加する意思はないだけに、冷静な判断で、討ち入りを援助します。

 

人の縁(えにし)は不思議です。
しかし、大事をなすには、準備も必要です。
周りの人の手助けがあって、初めて大事をなすことが出来ます。

 

今あるは偶然にあらず、必然です。
お陰さまです。
この陰に支えられています。

 

見えないですが、そこらはその存在があります。
見える世界と見えない世界、仏法の「法」と「妙」です。
今あるは、見える世界の力でなく、見えない世界の力で、人の縁も結ばれているように感じます。

 

それが人の縁(えにし)です。
この一年もあとすこしです。
このブログも多くの方に見て頂いて、それを励みに書き記しています。

 

つたない話、長い話、小難しい話と、読んで下さる人が居ればこと、見えない皆様のお陰です。
「ありがとさん」とお礼を申します。
あと一日、私も皆様も、この一年も静かな平穏無事に過ごせますように祈るばかりです。

 

最後までお付き合い下さいまして、心より感謝いたします。