''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

田毎のそばより、あなたのそばに。

昨日は、いいお天気と言える晴天でしたね。
昼から京都四条の高島屋に買い物です。
我恩師の8回目のご命日が近づいています。

忘れることが出来なかった恩師です。
欠かさず、お供物だけはお送りしています。
この恩師とも深いご縁です。

折りよく、最後をご家族と看取ることが出来ました。
掛け替えのない御仁でした。
お元気な姿を見たのは、あれは10年ほど前、桜の満開の頃、御池通りの橋の下を鴨川沿いに歩いてるお姿です。
全く偶然にお会いしました。

次にお会いしたのは、病院のベットでしたね。
すでに言葉を発することなく、寝ておられました。
何とか私ということは、理解されていたようです。
それから、都合10回ほどお見舞いに寄せて頂きました。

今の医療制度では、長期入院は不可能なため、何度となく転院をされていましたね。
ある時、お見舞いに行くと、看護婦さんがご一緒でした。
「息子さんですか?」と尋ねられると、「教え子です」と答えました。
そして、看護婦さんが「教え子さんが来られていますよ」と大きな声で、耳もとで言って下さいました。

意識がしっかりさせるためですね。
そうすると先生が、何かを看護婦さんに言われました。
私には聞き取れません。
かすかな声と口の動きから、看護婦さんは読み取られました。

「○・○・○・○」
驚いたことに、私の名前です。
まだ意識がしっかりされていましたね。
それから、1ヶ月後ほどに、今生の別れとなった次第です。

因縁深い師弟の関係です。
今でも、デスク近くに写真を置いています。
満面に笑顔です。

あれから、8年が過ぎました。
私の生活にもいろいろと変化があります。
凝縮したこの10年です。

恩師がお気に入りの蕎麦屋祇園の権兵衛もすでに店を閉められています。
私もお気に入りのお店でした。

恩師と言うと、私の中では、お酒とアップルパイと権兵衛のそばですね。
祇園の権兵衛も大変繁盛していましたが、ご主人が高齢のため、数年前に閉店です。
お弟子はたくさんおいでですが、店は継がせなかったようです。


何だか、そばが食べたくなっていましたね。
この日も、寺町あたりの散策です。
ガイドさんが、「こっち、こっち」呼んでいます。
どこへ行くのかと思いきや、暖簾が掛かっています。
三条桜湯です。

銭湯ですね。
もちろん、ここは私のお気に入りです。
カバンにはいつも液体石鹸携帯しています。
入浴券を購入して、ガイドさんとは、ここで右と左の別の入り口に入ります。

明治よりやっている老舗の銭湯と聞きます。
水がいいです。
井戸から汲んだ天然ミネラル水です。

水の肌へ当りがとても優しいです。
軟水です。

普通の銭湯のお湯とは、全くの別物です。
銭湯独特の消毒水の匂いすらありません。
井戸水と分かります。

京都は、豆腐屋も多いですね。
いえ、多かったです。
井戸の枯渇によって廃業されている豆腐屋が多いです。
銭湯も経営者高齢者化、後継者不足、それに水の枯渇から廃業が多いですね。

ここは、まだ繁盛しています。
多くがタオルもここで借りる貸しタオル利用しています。
いい湯でしたね。

それから、1時間後に店の前で待ち合わせでした。
神田川とはいかないですね。
液体石鹸じゃ、カタカタ鳴ったりしません。
手ぬぐいも、黄色い「桜湯」とロゴが入っていますし、貸しタオルですから、持ち出し出来ません。

昼間ですから、体もすこし汗気味です。
さっぱりとしました。

じゃ、遅い昼ごはんということになります。
口は、蕎麦屋ですね。
ここから一番近いのは、本家田毎です。
早速、向かいました。
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店内も落ち着いています。
しっくりと大人の人ばかりです。
広い店内の一番奥に陣取りました。

まずは、ビールです。
風呂上りの一杯です。
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ここでは、名物田毎そば(1260円)です。
ガイドさん、共々に温かいそばを頼みました。

大きなどんぶりに、大きな海苔、海老、三つ葉、それにここの最大のうり、直径5センチはあるような大きなホタテが2つも乗っています。
もちろん、冷凍物でなく、ホタテは紐の付きの生をご使用です。
どんぶりに入っているものは、蒸して火が入っています。
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新鮮です。
火の加減もいいですね。
全く硬くないです。
それ以上に生臭くはないですね。

一度、お湯でボイルして、すぐに氷水に冷やして霜降りにされている様に感じます。
そして、酒蒸にされているようですね。
なかなかの手の込んだそばです。
そばもうまいですね。

汁は、少し甘みめの、関西ではどちらかと言うと濃い味付けです。
ホタテには合います。
海苔の風合いも、そばと汁に溶け込んでいます。

老舗の力が、もう一つ見えます。
それは、器です。
大きなどんぶり鉢です。

有田でしょうかね。
焼き物も厚手の物で、花の色合いも何とも上品です。
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祇園・権兵衛とは全く別物ですが、恩師を偲び、そばを頂けました。
ありがたいと感謝です。
一杯のかけそば、いえいえ、豪華な田毎そばです。

この日は天気がいいので、このままブラブラしに行きましたね。

今日も天気がいいです。
今日一日、私も世の中も平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、そばな話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。