''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

チキンソテーに、コールガローニを添えてより。

朝からいいお天気ですね。
洗濯物も洗い、裏庭に干しいています。
よく乾きそうです。
それにしても、水が冷たくなりましたね。

もうすぐ12月ですから、当然です。
そんな感覚がしないです。
街中を歩いていると、クリスマスソングも聴かれるのかも知れませんが、通勤もスクーターですし、街中にも行きません。

11月ですから、♪ジングルベルは、まだ早いかもしれませんね。
それでも、12月に入ると、街中に聞こえるでしょうね。
そうなると、気ぜわしいです。

12月入った頃が、紅葉の見頃です。
東山の東福寺は、大勢の人でいっぱいです。
真っ赤に染まった紅葉は、一見の価値があります。
錦のまにまにです。

どうも、この紅葉と聞くと、鶏肉をイメージしますね。
昨日の道八の「親子丼」もそうかもしれません。
変な刷り込みがあるのかもしれないです。

錦と言えば、龍田です。
龍田揚げの醤油の色と、鶏肉の香りかもしれません。
「ちはやぶる神世も聞かず龍田川 からくれなゐに水くくるとは」(古今和歌集 在原業平卿)

料理と和歌や茶の湯には、意外に関係が深いです。
ネーミングに、和歌や茶人の根拠とするものが多いです。

和歌には、本歌取(ほんかとり)と言うのがあります。
本歌取とは、歌学における和歌の作成技法の1つで、有名な古歌(本歌)の1句もしくは2句を自作に取り入れて作歌を行う方法とあります。

古い和歌を見ると、この本歌取が意外に多いですね。
その分、有名な本歌がある訳です。

何でも真似から始まるのかもしれません。
その繰り返しの中で、無駄の排除がされて、洗練されて行くのかもしれません。
芸道に通じますね。

本歌取と言えば、茶の湯小堀遠州殿の茶器の名物に銘をつけられる時にも、言われますね。
和歌のイメージから、中興の名物の銘が使われることが多いですね。

私のよく引用するものに「飛鳥川」(あすかがわ)と言うのがあります。
古今集』の「昨日といひ今日とくらしてあすか川流れてはやき月日なりけり」の歌を引いて命銘したものと聞きます。

釉薬が少し流れています。
この流れをイメージしたのが、この和歌ですね。
何ともセンスがいいというか、ユニークです。
この和歌自体、リズミカルな音の運びに、口づさみ安くセンスがいいです。

他に、「村雨」(むらさめ)と言う中興名物の茶入があります。
本歌は、『新古今集』の寂蓮法師村雨の露もまたひぬまきの葉に霧たちのほる秋の夕くれ」の歌を引いて命銘したもののようですね。
景色の中に、村雨をイメージされたのでしょうね。
こちらの名物は、土屋相模殿、松平不昧公の愛用されていたものと聞きます。

似た名物の茶入れに、「玉柏」(たまかしわ)というものあります。
こちらは、『千載集』の「難波江の藻にうつもるヽ玉柏あらはれてたに人を恋ひはや」の歌を引いて命銘したものと記されています。
こちらの名物は、井伊直弼公の『閑窓茶話』に記さている有名な茶入のようです。

やっと、かしわ(鶏肉)に戻って来ました。
お待っとうさんでした。
そんなこんなで、一度、どっかに行くと、なかなか戻しにくいですからね。
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早速、晩酌タイムに鶏肉をソテーしてみました。
一口大サイズにして、皮目をパリッとさせて、塩に胡椒とシンプルな琥珀色に、色付けた感じはやはり秋です。

香りもいいですね。
コールガローニの野菜をたっぷり添えました。
野菜盛の事です。
キャベツに、きゅうり、細切りの人参、紫キャベツの盛合せです。

彩りもいいです。
ソテーした鶏肉ともいい具合に、落ち着いています。
味付けは、小皿にポン酢を付けて、シンプルに頂きます。
皮目がパリッとして、美味いです。

これには、発泡酒でも、日本酒でも合います。
秋の長夜に、落語でも聴きたくなりました。
しんみり聞く古典芸能いいですね。

古典芸能とは、即ち無駄の排除でしょうね。
古典芸能の良さが、そこにあります。
落語を聴いても、江戸時代でも、人の心や気持ちは、変りません。
最近薄くなった人情や心の機微ですね。

人情噺が大好きです。
あまり、笑いのエッセンスは求めません。
秋の夕暮に、苫屋みたない長屋暮らしでも、情緒があります。
情緒と愛に、笑いは必要ないです。

日々の暮らしの中に、幸せはあります。
そう信じています。

紅葉を見て、月を見て、チキンソテーを食らい、酒を呑む。
至福です。

生きているのでなく、何かの力で生かされています。
ありがたいです。
私には、ありがたい仏縁を頂いています。
ありがたいと感謝しています。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。
それが願いです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、紅葉や和歌や膝かわりの茶入と、大とりの長い話まで、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。