''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

かしわ手羽元の入った暖かおでんを食らう より。

朝から寒いです。
今年は、大雪のようですね。
東北や日本海側にお住まいの方は、大変だと思います。
怪我の無いようにして下さいね。

それにしても、京都も寒い。
底冷えです。
琵琶湖、比叡山方面から、流れる冷たい風が、伏見の地にも流れます。
どんよりした盆地独特の気温です。

朝と夜が特にそう感じます。
夜ともなれば、コタツに入り、猫のように過ごしています。
貧家の暖房器具は、コタツだけです。
二階にも、一階にも、コタツはありますね。

子供の頃から、コタツが大好きです。
タツは、安らぎます。
座椅子をどちらにも用意しています。
すでに、御大尽気分です。

後は熱いのがあれば、いいです。
出来れば、火鉢でも置いて、その上にやかんか土瓶で、いつでも燗酒となれば、もっと極楽でしょうね。
流石に、そんな風流は出来ません。
ちょっとした憧れです。

実際に使うと、やはり換気やら後始末やら大変です。
実家には、まだ倉庫の隅にあると思います。
もうないかなぁ。
子供の頃はありました。

ストーブの上に、やかんや鍋もよく置いてありましたね。
煮豆やらおでん(播州では関東煮です)をコトコト炊きます。
味が、しゅんで(よく煮込んで)、美味くなりました。

実家には、ストーブやファンヒーターもありましたが、どうも息苦しい気がして、貧家では使いません。
タツ一本です。

おでんと言えば、先日もまたおでんを作りました。
よくおでんを作ります。
週一とは言えるかもしれません。

あっさりした京都風のおでんでなく、播州仕込みの色の濃いおでんです。
まさしく、色からすると、おでんでなく、関東煮(かんとうだき)ですね。

一度作れば、2日は持ちます。
その昔、直径50以上ある大鍋を持っていました。
そら、凄い数のおでんが仕込めます。
店できるです。

大根一本分、まるまる入ります。
ごぼ天、ひら天、竹輪に、豆腐、蒟蒻、じゃがいもも一袋、玉子もワンパック分、すべて入ります。
それでも、充分の量です。

ほんとに店するたいですね。
こうなると、毎日2食食べても、1週間は充分に持ちます。
ただ、少し飽きます。
好きなものから食べるので、後に残るのは、同じものばかりになりますからね。
種類がないと、おでんも少し飽きます。

ですから、そんなに作らないで、中鍋に2日分がちょうどいい量です。
今回は、煮込む時間が少なかったので、大根とかは入れていません。
さっと食べられるものばかりです。

でも、この間よくコメント頂く「けやんた」さんが、手場中のおでんを食べられたと言うのを聞いて、これはまた食べたいと、性懲りもせずに、作りました。
買いに行ったら、手場元の特売やっていました。
ならと、手場元に切り替えて、手羽元のおでんにしました。
イメージ 1

厚揚げ、ごぼ天、ひら天、焼き豆腐、たまご、蒟蒻、手羽元です。
即席にしては、よく出来ています。

その替り、手羽元だけは、最初にお湯でしっかりと湯がきました。
ブロイラー独特の臭みを取る為です。
この一手間が、味の黒白を付けます。

鳥臭いおでんは嫌です。
鳥の清清しいスープで、煮込んだおでんはいいですね。
牛すじもいいけど、鳥の出汁もいいです。
まろやかに味わいです。

スープには、お酒も多い目に入れました。
砂糖も少し入れました。
播州独特の関東煮のベースです。
練り物の油と、甘辛い味わいです。

ただ、今回もしょうが醤油は使わなかったです。
しょうが醤油で頂くのは、播州おでんの特徴です。
その為には、もっと甘くしないといけません。
醤油の量も多くしないといけないし、煮込みの時間も半日は炊かないといけないです。

ですから、その折衷のおでんです。
郷里播州と山城の京都ですからね。
その折衷なら、神戸か尼崎辺りの「摂津おでん」でしょうかね。
ネーミングも、ちょうど「せっちゅっおでん」です。(万歳、万歳です)

手羽元も下処理して、30分ほど煮込んだとは思えないほど、ホロホロです。
うまい!!。
ごぼ天といい、ひら天といい、ふっくらになっています。
練り物の持ち味が、遺憾なく出ていますね。

焼豆腐が、これまたうまいです。
出汁も含んで、味わいが深いです。
大好きな厚揚げが、これまた、泣かせます。

豆腐好きの私にとっては、焼豆腐と厚揚げの二大共演です。
よー、成駒屋。よー、播磨屋
「あいや、暫く」と見栄をきるのは、玉(ぎょく)ですね。
よー、成田屋

玉のたまごだけに、こっちをじっと見ています。
♪君だけに ただ 君だけに ahめぐり逢うために~
それは、少年隊の名曲『君だけに』ですね。
少し照れますね。

今回は煮込みの時間が少なかったので、白い柔肌がそのまま見えます。
色付きになるまで、煮込むのもうまいですが、色が白いのも悪くないです。
おでんの汁と玉子の黄身がいいですね。
やはり、黄身だけにうまい、珠玉です。

球と言えば、妙法華経の中、安楽行品十四にある法華七喩の一つ、髻中明珠(けいちゅうみょうじゅ)です。
安楽行品とは、「いつも安穏な心で、自ら楽しんで、行を成す」という意味だと解釈しています。

手柄を立てて兵にも、金銀ほどの財物を与えても、最後まで王様の髻(もとどり)の明球(みょうじゅ)は与えません。
それほどに、妙法華経と教典の教えは、尊いもので、みだりに開示しないものだと説かれています。

そして、それが、まさしくこの時だと言われます。
我が滅度の後に、仏道を求めんとする者は、安穏にして、この経を説くものは、四宝に親近できるとあります。

「髻(もとどり)」の中に結い込められいる宝石は、最後の最後に与えるのと、同じよう貪・瞋・癡の三毒を廃し、それらから解脱したと思えた時に、最強の法は説かれるという意味でしょうね。

安楽に暮したいものです。
寒い中、コタツに入って、熱燗とおでんなら、これこそ安楽ですね。
こんな楽しい行なら、5合まではいけます。
仕事の方も、もっとうまく行けば、5合でなく、繁盛(半升)と行きたいです。

自分の分にあった暮らしがあります。
上を見ても、下を見ても、キリがないです。
ありがたいと感謝して暮らせるのが、ちょうどいい幸せです。
日常の暮らしの中に、幸せは落ちていると、思います。

寒いから、熱燗や温かいおでんがうまいです。
夏場なら、こうは行きません。
夏場のおでんも、うまいですけどね。

花を見て、月を見て、手羽元入ったおでんを食らい、酒を呑む。
至福です。

私は、ありがたいことに、仏縁を頂いています。
日々の暮らしの中で、それを見つける術を得ました。
本当に、ありがたいです。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。
それが願いです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、幸せの手間元が入ったおでんの話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。