''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

落語「船徳」に探す「ぼうずや志ゃも」の味より。

私が、ずっと前からよく読む雑誌の一つと言えば、「サライ」です。
いやはや、楽しい勉強になる雑誌です。
ネタの宝庫ですね。

一冊の雑誌で、頑張れば、30や50のブログ記事が書けます。
皆さんによく言われることに、毎日ブログによく書き事がありますねって事があります。
確かに、私のブログの特徴は、大変長文であることと、毎日書いていることがあります。
かれこれ、4年は毎日ブログを書いています。

大学生なら、入学から卒業までの日々を書き記してるようなものです。
私のブログは、日記の様であって、日記でない〔ベンベン〕、コラムの様であって、コラムでない〔ベンベン〕、それは何かと聞いたなら、やはりブログなんでしようね。(関西の古典的ななぞかけですね)

ブログと言うと知らない人は、すぐに日記と言いますよね。
確かに、私もタイトルに「かんとうしょうえの痛風日記」と入れていますが、その内容は日記ではないです。

いろんなことを書き記したいだけです。
人様に書き記しているのでなく、自分の手控えにしている意味合いも強いです。
こんなことも書き記したいという、男性ブロガーの特徴でもあります。
この辺は女性ブロガーと違うところです。

禅や妙法華経の仏法世界のことも書き記します。
仏の世界を、自分なりに、瞑想して、それを実践してみたいですからね。

そう思えば、料理の話に、お酒の話の食に関する話も多いです。
書きたいことは、いろいろあります。
書きたいことの10パーセントも書けていません。

あれも書きたい、これも書きたいと、大変欲深いです。
その根底に、所蔵している書物や雑誌に興味が引かれることが多いです。
それも、最近の本や雑誌でなく、古いものを読み返していると、特にそう思うことがあります。

よく出来ている記事が多いです。
その雑誌の中にあるのが、「サライ」でもあります。

古本市に行っても、このサライの古いものが出ていることがあります。
興味の引かれるものは、購入することもあります。
ただ、程度がよくないとなかなか購入しません。
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やはり、昔から手にした古いサライを見ることが多いです。
気に入りのサライの中、1997年の3/20号があります。
特集は「落語の味は老舗の味」として、噺に出てくる名店9軒が紹介されています。
私には、興味の引かれるタイトルです。

落語は好きです。
話芸が好きですからね。
でも、バカ話は嫌いです。
好きなのは、やはり、人情噺ですね。

人情モノなら、落語だけでなく、講談、浪曲も、話芸の粋があって大好きです。
少し前の、「日本の話芸」で春風亭小柳枝師匠の「船徳」をやっていました。

円熟した芸がいいですね。
特に人情噺は好きです。
職人気質や武家ものも、その醸し出す雰囲気とよく合います。

船徳と言えば、何か有ったなと、この古いサライを見直しました。
ありました。
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八代目桂文楽の十八番『船徳』中に、勘当された大店の若旦那が、船頭になって、その中の台詞の中に「たまには手銭(自分のお金)で一杯やりてえと坊主にいきやがって・・・・」と言うところがあると、記されていました。

八代目桂文楽と言えば、昭和の名人と言われた方ですよね。
また、黒門町の師匠と住まいの名前で呼ばれていた粋な方です。
その「船徳」の中に出てくるのが、「坊主」です。
この「坊主」と言うのは、軍鶏料理の「ぼうずや志ゃも」と言う名店です。

この店の常連客に、池波正太郎氏がいた。
鬼平犯科帳」の中、軍鶏料理の店と言えば、ご存知「五鉄」です。
この五鉄のモデルになった店ということは、私も知っていました。
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美味そうな軍鶏鍋です。
ただ、この店は味噌味の割り下のようです。
未だ軍鶏は食べたことがないですが、鳥肉でも代用できますから、味の傾向は理解できます。
私は、馴染みの醤油味ベースにします。

軍鶏独特の肉の味わいは、地鶏以上でしようね。
うまいと思います。

ただ、少し濃い目の味付けと言うのが、関西人でなかなか理解できないところです。
いずれば、東京に行ったなら、食してみたい味の一つです。(東京行きの予定はありません)
ちょっと値段が高いのが、難点です。

この船徳の台詞を楽しみにして、春風亭小柳枝師匠の「船徳」を聞いて見ました。
しかし、この台詞はないですね。
八代目文楽の落語にあるだけなんでしょうかね。
弟子筋なら、この台詞の入った「船徳」が聞けるんでしょうかね。

落語「船徳」と言うのは、放蕩のすえ、大店を勘当になった若旦那の徳兵衛が、かつてよく利用していた柳橋の船宿「大枡」に居候をしています。
この若旦那の徳兵衛が、「船頭になりたい」と切り出して船頭になってる話です。
ただ、船頭しては、大変未熟です。
ですから、お客などは乗せられません。

そんなある日、浅草の四万六千日(しまんろんせんにち)に、店は忙しく、強引に若い衆の若旦那の徳が、舟を出すことになります。
素人同様ですから、棹は、川の中に置いたままやら、艪を漕いでも真っ直ぐ行かず、石垣に当ったりと、ハチャメチャです。
小柳枝師匠の「船徳」の中でも、船の艪漕ぎシーンの何とも言えない軋む音が、名人芸ですね。
本当に、船に乗っているようです。

坊主の台詞は聞けなかったのは、残念ですが、今晩辺り鳥肉鍋でも食べたくなりました。
この時期なら、ささがき牛蒡に、ネギたっぷりの軍鶏鍋もどきの鳥鍋がいいですね。
もちろん、味は少し濃い目にしてみましょうかね。

これには、やはり冷のお酒がよく合います。
鬼平になった気分でも味わいたいです。
五郎蔵もおまさも、隣には居ませんけどね。
手酌酒です。
それも乙です。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたいとこに、私は仏縁を頂けています。
ありがたいと感謝しています。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、さらいと流した話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。