''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

おでんのススメ より。

10月に入ると気温が、20℃近くになります。
昼間は温かでも、朝晩は肌寒いです。
気温が20℃を下回ると、半袖では生活は、不向きです。
上着を羽織りたくなるようです。

食事も同じです。
温かいものと、温かいお酒ですね。
燗酒と言えば、枕詞のおでんです。
燗酒とおでんは、赤ちょうちんの代名詞です。

♪あのころふたりの アパートは 裸電球 まぶしくて 貨物列車が 通ると揺れた~

かぐや姫さんの『赤ちょうちん』(作詞:喜多條忠 作曲:南こうせつ)の歌詞です。
播州でも、かぐや姫路というアマチュアバンドがあったのを、思い出します。
播州・姫路地方では、最近流行りの姫路おでんですが、地元では「関東煮(かんとうだき)」と呼びます。
おでんと言うと、ちょうとしゅーとした感じの言葉に感じます。

甘辛くて、まっくろな汁の中に、筋肉やらごぼ天、平天、ちくわなどの練り物が入ります。
揚げ物が好きな文化圏です。
それに、瀬戸内海も近いので、魚も豊富です。
ですから、練り物ですね。
どうしても、練り物を沢山入れるので、脂っこくて味がくどいです。

ですから、真っ黒な汁とは別に、小皿にしょうが醤油を入れて、それを付けて食べるのが、播州関東煮(かんとうだき)です。
街中では、子供の駄菓子やら、お好み焼きやら、おやつと、親父の一杯呑み屋も兼務していることが多いです。
暖簾には、関東煮の文字が、赤い暖簾か、藍染の暖簾に白抜きされています。

これが、めちゃくちゃ美味いです。
箸で簡単に切れるような、よく煮込んだごぼ天です。
筋肉も、味と歯ごたえがたまりません。
大根も美味いですし、コンニャクも美味いです。

家庭では、かしわ、つまり鳥肉を入れることもあります。
これまた、独特の味わいです。

それらの出汁をしゅんだ焼き豆腐やジャガイモも美味いです。
播州関東煮、万歳です。

かぐや姫さんの『赤ちょうちん』、映画のようなビジュアルが見えるのが、喜多條忠さんの作詞の世界がいいですね。

おでんのない時は、「キャベツばかりをかじっていた」というフレーズがいいですね。
おでんは、月に一度の贅沢で、お酒も少し呑んだというのが、いいです。
一杯のありがたみが違います。

長いこと電車の沿線で暮らしていたことがあります。
朝の始発が通るのは、5時13分です。
マンションが揺れるわけです。
窓を開けると、眼下に電車が見えます。

長いこと住んでいると、電車の音とゆれで、どこ行きの特急かなのか、急行なのか、それとも普通なのかが、電車を見なくても分かります。
これって、神通力でしょうかね。

ですから、かぐや姫さんの『赤ちょうちん』の歌好きですね。
貧しくて、豊かな幸せな時間があったと思わせます。
昭和のいい時代でしたね。

この間、おでんを作りました。
播州関東煮ではありません。
京都風でなく、伏見風です。
イメージ 1

ごぼ天、平天、豆腐、じゃがいも、ちくわ、餅入りの巾着、つくね、仙台麩、うずらの卵の入った練り物です。
写真のほかにも、コンニャクやらいろいろと入れていました。
やはり美味いです。

学問のススメでなく、おでんのお薦めです。
上にも下にも、万人の受ける料理だと思います。

燗酒が合いますね。
徳利で頂くものいいですが、何となくコップ酒で頂くのもいいです。
情緒があります。
もちろん、コップの下には、お皿もして下さい。

貧気が一気に、おでん屋の屋台に感じます。
「おやじ、酒お替り」
そう言いながら、自分で燗にしにいきます。

気分がいいですね。
誰と話が話したくなる雰囲気も分かります。
やはり、あの川柳を思い出します。

「上燗や へいへいへいと さからわず」ですね。

京橋の駅前「まつい」に行きたくなりましたね。
あそこの串カツもいいけど、おでんも好きですね。
厚揚げと筋肉とジャガイモ、玉子がいいです。
和辛子も、添えて下さい。

JR玉造のおでん屋、きくやでしたかね。
あそこも、良かったですね。
昼間のランチタイムでしたから、お酒は呑める雰囲気では無かったです。
燗酒を呑みたかったです。

なかなか用事がないと、玉造で降りられません。
でも、わざわざ行く価値はあります。
ただ、土日が休みだったと記憶しています。
京都にも、かって油小路九条下がったロジュマン辺りの近くに、「サービス」というおでんがあったのを覚えています。

道路拡張で、いずこかに行ったのか、それとも、閉店したのか、懐かしい味でした。
美味かったです。
我家のおでんも、自分の口に合わしています。
これまた、美味いです。
自画自賛しています。

おでんに燗酒は、合うと思います。
かの美食家・北大路魯山人は、あわないと書き記していました。
練り物が多いと、日本酒には合わないという意味だと理解しています。
油っこくなりますからね。
折角の出汁を濁すというなら、それも一理ありますが、鰻が日本酒に合うなら、悪くないと思います。

温かいのが、何よりご馳走です。
ありがたいと、感謝して頂きます。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたい仏縁に感謝しています。
ありがとさんです。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、きくやきかずの酒呑みの戯言にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。