''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

即席で、こさえたおでんを肴に、晩酌タイム より。

朝からどんよりした空模様の京都伏見の地です。
昼前に、首の痛みの為、いつもの病院のマッサージを受けました。
首が痛いです。

首が回らないのは、経済的な理由と言われても、それもありそうです。
物事すべてに言えることですが、複数の原因があるのかも知れません。
時間が取れず、忙しいことも多いです。
ですから、時間の取れる時くらいは、ゆっくりと体を休めたいです。

ゆっくりと湯船に浸かって、少し早めの晩酌タイムがしたいです。
そんな贅沢なことを言える身分ではありません。
しかし、夏場の習慣で、寝る前のシャワータイムが恒例になっています。
たまには、湯船にお湯を貯めて、ゆっくりとお湯に浸かる必要はあります。
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先日は、即席に任せて、30分ほどでおでんを作りました。
お手軽な材料がパックにセットされたものを買って来ました。
即席で、おでん頂く時は、これに限ります。
本気呑みするなら、もう少し材料を飲み屋モードにしたいです。

播州の生まれの私にとっては、おでんと余所行きの言い方でなく、地元の関東煮(かんとうだき)という方が、しっくりきます。
播州関東煮は、お出汁が真っ黒なのが特徴です。
醤油と酒と砂糖のクドい甘辛い感じです。

そのクドさの為、汁は飲みません。
海の幸も豊富で、竹輪や蒲鉾の練り物が特産です。
それらの特産の練り物をふんだんに入ったのが特徴です。
ちょっと静岡おでんの方向に近いかもしれません。

真っ黒な甘めの出汁をたっぷりと含んだ練り物が、ふっくらと膨らもます。
ごぼ天も、箸で意図も簡単に切れます。
あとは、牛すじや鶏肉が入ることもあります。
もちろん、こんにゃく、大根、じゃがいも等入るのが、一般的な播州関東煮です。

この甘クドいために、練り物に合うように、小皿にしょうが醤油に付けて頂きます。
これが、絶妙な味わいです。
他のおでんでは見られない味わいです。
辛くて、生姜がよく効いています。

これを食べると、魂の叫びのように、播州人だと思います。
アイデンティーとか、スピリッツだとか、そんな人間の核を形成している要素かもしれません。

関東煮と言えば、ごはんのおかずと言うより、一杯飲みの肴のイメージもしますね。
時代劇の作中にも、「おでん、燗酒」とあります。

私は、燗酒におでんは合うと思いますね。
しかし、美食家の北大路魯山人に因りますと、その著書『魯山人味道』の中、「鮪を食う話」の項で、下記のように語られています。

「元来、東京の自慢であるたべものは、概して酒には適さない。すし、てんぷら、そば、うなぎ、おでん、いずれも酒の肴としては落第だ。おでんで飲む向きもあるが、これは他に適当な肴がない場合だ。~」
落第とは、あまりにも言い過ぎですね。

確かに、練り物が多い分、日本酒に合わないと言う傾向にありそうなのは、確かです。
ですから、日本酒に天ぷらは合いにくいと言えます。
ただ、それは概してであり、よりお出汁で煮込まれたおでんは、練り物も余分な油が抜けて、おでんの出汁と練り物りの旨みが、相乗していると思います。

その恩恵が、大根やじゃがいもや豆腐に染み込んでいます。
口にさっぱりしたいなら、播州関東煮みたいに、しょうが醤油で頂けばいいと思います。
煮込みものですから、これを入れたらダメというのはありません。
まだ、関東みたいに、すじ、ちくわぶ、ハンペンは入れたことがないです。
本場のモノを食べてから、美味い不味いを判断します。

でも、即席でもいいから、おでんと燗酒はいいですね。
少し、晩には気温が下がっていますから、燗酒もいいです。

奮発するなら、ふぐのヒレ酒に限ります。
あれはあれで美味いです。
あの香ばしさが、懐かしくなることがよくあります。

とは言え、普通の燗酒も美味いです。
そんな時期になったことは、これまた日常の楽しみでもあります。
ありがたいことです。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたい仏縁を得たと、感謝して暮らさせて貰っています。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。
それを願うばかりです。
今日も一日、私も世の中も、平穏無事でありますようにと念じます。

最後まで、即席で煮込んだ淡い味のおでんの話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。