''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

中トロの造りと燗酒の妙 より。

何やら肌寒いです。
ネットのニュースでも、今季、今夜が一番寒いとの予報です。
時間があるうちに、コタツの用意をしておきたいです。

昨晩の晩酌も、いつものように、上燗の日本酒を頂きました。
最近の晩酌タイムに変化がありました。
少しウイスキーを離れています。

あのニッカブラッククリアの4リットルのボトルが、既に無くなっております。
1ケ月は持つモノとタカをくくっておりました。
いえいえ、呑み介には、あればあれだけ呑んでしまうようです。
これでは、体が持ちません。

その為、少しウイスキーを離脱するしかありません。
そんな考えの下、しばしウイスキーソーダともお別れです。

しかし、いつものように発泡酒の極ゼロと、燗酒のセットは継続します。
とは言え、仕事帰りに食事をしてこなかった時しか、出来ません。

昨日は、久しぶりの日曜日のオフでしたので、夕食を取りながらの晩酌タイムを楽しみました。
日本酒は、いいですね。
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久しぶりに中トロです。
いつものは赤身が多いです。
懐状況と相談すると、そのようなことになります。
それ以上に、赤身の方が好きなのかもしれません。

ところが、中トロがスーパーで安くなっていたので、購入です。
トロと言えば、脂が強いですが、この程度の中トロなら、程良いです。
のぞき(醤油皿)の中の醤油にも、それほど脂は広がりません。

いつもは焼魚に使う柿の文様の長皿に盛り付けました。
久しぶりに中トロ食べると、なかなか美味いです。

燗酒にもよく合うと思います。
あの美食家・北大路魯山人氏に言わせれば、マグロは日本酒には合わないとされています。
おでんも合わないと言われていますからね。
まぁー、脂っこいものと日本酒は合わないと言うのは、分からないでもありません。

おでん愛好の私としては、燗酒と来れば、やはり、おでんの暖簾が目につきます。
おでん、燗酒は、お似合いです。
脂をよく抜いた練り物は、それほど脂分を感じません。
よく煮たごぼう天などは、出汁を吸って、ふっくらと膨らみます。

そんな練り物と、燗した日本酒は、口の中で静かに手を取り合っているように思えます。
大根も、少し練り物の脂を吸ったくらいが、ほんのり美味いです。

大根と油揚げの煮物は、これはこれで美味いです。
この時期なら、ブリと大根でも美味いでしょうね。
俗にブリ大根と言われます。

正直、ブリより大根が主役です。
大根役者と言えば、当たり役の無い侮蔑した表現ですが、ブリの旨みを吸った琥珀色した大根こそ、あんたが主役と言う気がします。

禅の言葉、禅語に、「随処作主」(随処に主となる)と言うのがあります。
「随処に主となれば立処(りっしょ)皆真なり」を縮めた言葉のようです。
「随」も「処」も、本来は難しい字の方を使っているみたいです。

もちろん、どこへ行っても、偉そうに会場の中心に立つ事ではありません。
茶室なら、ずけずけと正客の席に座ることではないですね。
そんな無茶なら、宮本無茶師ですよ。

私の中では、宮本と言えば、武蔵殿より、「宮本無茶師」(「『南坊録』 中村直勝著 浪速社」)を思い出します。
その所を読み終わると、不覚にも、一筋の涙が頬に流してしまいました。

私は泣き上戸ではありません。
でも、ふとした事に涙することがあります。
それだけ、年を取ったと言う事でしょうかね。
いえいえ、それだけ琴線が触れやすくなったのかしれません。

主となるとは、まさに真の自分を自覚して、行動することに他なりません。
自己以外の者にたぶらかされてはいけません。

妄想でなく、自分の「我」でもない、真実の自分探しの果てに、見つけたモノが、本当の自己の主体性でありたいです。

今夜は、スーパーに行って、いいものがあれば、ブリ大根にしてみたいです。
それにしても、野菜が高騰していますね。
大根1本の半分以下のモノが、150円となれば、まだまだブリ大根も遠のきます。

寒い今夜は、何か煮込みが食べたいです。
第一候補、ブリ大根、第二候補、おでん、くらいです。
またいいのがあれば、造りも付けたいです。
あればあれでいいし、なければないで、それまた楽しです。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたい仏縁を得たと、感謝しております。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。
それを願うばかりです。
今日も一日、私も世の中も、平穏無事でありますようにと念じます。

最後まで、トロい向う彼方の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。