''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

お手軽 すぐに作れるおでんを食らう より。

何か前日に比べて、幾分か寒くなったと思えば、思い出すのは、おでんかもしれません。
播州の生まれの私には、おでんと言わず、関東煮(かんとうだき)と言う方が、より馴染みが深く感じます。
当然のことながら、私の郷里播州関東煮とおでんとは、全く別物です。

静岡のおでんに似ているかもしれません。
汁は基本飲みません。

汁は、甘くくどい味わいです。
鰻の蒲焼のタレのように、積み重ねて使っていきます。
家では、もちろん、そんなことは出来ません。

しかし、関東煮の暖簾と言えば、一杯呑める大人の社交の場です。
もちろん、子供の駄菓子も売っている店もあれば、お好み焼きや焼きそばをやっている店もあります。
すこしチープなイメージです。
本来、晴れやかな場に出るような食べ物ではありません。

家でも、家々によって、味も違うのが、持ち味かもしれません。
共通するのは、甘く醤油が強く、くどいので、小皿にショウガ醤油を用意して、ここに付けて頂きスタイルです。

海も近いので、練り物が盛んです。
ごぼう天、平天、竹輪、かまぼこも、よく食するフードがあります。
それに、大老家を配する酒井家の所領と来れば、茶の湯も盛んで、菓子も文化も深いです。

甘いものに対する感覚が、他の地域より深いです。
その上、油を消費する地域です。
その代表格が、油菓子です。

つまり、みなさんで一番有名なのは、かりん糖でしょう。
いろんな播州の油菓子がありますよ。
これは、これで美味いです。

こうした下地があっての、播州関東煮です。
最近では、おでんと表記されることが多いですね。

一般的に、関東大震災の後に、東京から被災されて関西にやって来た方によって、広まったスタイルでしょう。
関東には、天ぷらを出汁に付ける習慣がありますからね。
関西人は、天つゆという文化にあまりなじみません。

今でも、関西で天ぷらと言えば、ソースで頂く方が多いです。
ソース文化ですからね。
もちろん、上等の料理屋さんでは、頂く方も、こんな無作法はされていないと思います。
一度上げた物を、汁に付けて煮ると言うのが、関東風なんでしょうね。
これによって、出汁と油の融合に寄り、別次元の味わいが発生します。

かの魯山人曰く、おでんと燗酒は合わないと言い切ります。
脂分が日本酒の味を変えるからでしょう。
でも、私はおでんと燗酒は合うと思っています。
油が出尽くした上に、カツオと昆布の出汁を吸いきったごぼう天の美味い事美味い事、それに、その油分を吸った大根の美味い事美味い事、油と出汁の融合は、七重八重に変化(へんげ)します。

こんな美味いモノが、日本酒、特に燗酒に合わぬはずはありません。
豆腐の美味い事、玉子の美味い事、スジ肉の美味い事、厚揚げの美味い事、言葉に表現できなくらいです。
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そんなおでんを、即席作りして見ました。
スジ肉、ごぼう天、つくね、豆腐、玉子です。
出汁の旨みを吸ったネギも添えました。

さすがに、こんにゃく、大根は短時間では、味が入りにくいです。
玉子は、沸騰してから11分ほど、その11分の間に、チンして温めたスジ肉を出汁の中で煮込みます。
同じく、ごぼう天、つくねを一緒に煮れば、20分ほどで出来あがりです。
もちろん、味に深みはありません。
とりあえずといった感じです。

晩酌で、即席の味なら、こんなものです。
唯一、豆腐には味が染み込んでいます。

玉子は、もちろんまだまだですが、どうしても食べたかったので、気持満足です。
でも、添えたネギは、いい感じです。
ネギま鍋のネギみたいに、油分も旨みも吸っています。
シャキシャキ感も、まだ残っています。

つくったおでんは、量的には、この中皿3杯分くらいです。
これで、500円位なら、お手頃です。
コンビニで、おでん頼んでも、一つ110円でも、5つは買えませんからね。
特売の一つ70円なら、厚揚げ、玉子、スジ肉、ごぼう天で、280円(税抜き)はよく頼みます。

でも家なら、即席おでんでも、500円のワンコインで、3皿分食べられるの、リーズナブルです。
そんな事言ったら、大阪の京橋の駅前の串カツ屋まついのおでんが食べたくなりました。
あそこの最大の売りは、130円の豆腐です。
ネギたっぷり乗せて貰います。

ネギはおでんには付き物かもしれません。
今回は、添え物にしてみました。

寒い時期、燗酒とおでんは、元気をくれます。
ここに着物の似合う小粋な女将が居てくれたら、いいんですけどね。
それは、儚い夢でしょう。

それとも、ハイボールと唐揚げで、ハイカラみたいに、井川遥さんみたいなママが居る店も、魅力です。
今夜は、ハイカラが食べたくなくなりましたね。

日本酒なら、燗酒にして、おでんか鍋にしてみます。
うーん、幸せです。

日々の暮らしの中、感謝して暮させてもらっています。
ありがたいです。
心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、取りとめのな止まらない具材の多いおでんの話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。