''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

新潟銘酒 菊水 白 を吟味してみました より。

イメージ 1

どんよりとして、雨の降りそうな大阪の空模様です。
少し肌寒いですよね。
台風以来、何やら朝晩の冷えも一段と感じます。

こんな時、左党の私としては、晩酌タイムが楽しみになります。
この時期なら、冷でも美味いし、燗酒もいいですね。

先日、近くのイオンで、お酒の特売品をゲットしました。
1,500mlスマートパウチになった銘酒 菊水です。
新潟のお酒でしたよね。
時々、近くのローソンで、菊水のふなぐちを買って呑む事もあります。

辛口のイメージもありますが、今回のは、コクのある旨味 菊水 白です。
呑み口も、仄かに甘みを感じます。
冷で呑む旨みを心地よく感じます。
もちろん、燗酒にしても美味いですよ。

本当に、美味いです。
喉越しに流れるお酒の尻尾の長い事、長い事、それに鼻腔に漂う酒香りの品のいい事、いい事ですね。

日本酒って、やはり美味いんですよ。
酔っ払いのカップ酒の嫌な匂いではありません。
この菊水を呑むと、水の出自と、米で出来ていることが、再確認できます。
いい酒に当たりました。
もちろん、グラスに注いで呑みました。

グラスに注ぐ時、このスマートパウチタイプは、開け閉めなしのスマートタップで愉しく、素早く、簡単に注げますね。
スマートタップと言うのは、樽酒の注ぎ口みたいなものです。
こぼれたらしません。

何だか、家の中に小さな樽酒を置いたみたいに、気持が小躍りします。
孤被りの樽酒を家に置くのは、酒呑みの夢ですよね。
1斗樽ともなれば、呑みきるのに時間がかかって、樽の木香が酒に移り過ぎて、呑みにくなります。

子供の頃、近くの家のじいさんが、台所の樽酒から酒を注いでいたのを見て、「カッコいい」と思った記憶があります。
我が家では、父も酒は口を付ける程度です。
我が家には、樽酒は程遠い関係にありましたからね。

このスマートパウチタイプなら、ホームパーティにもいいですね。
何処かに吊るして、グラスを下にして、樽酒から注ぐみたいに、スマートタップなら注げます。

刀剣の世界で、菊水と言えば、菊水刃ですよね。
この菊水刃という刃紋は、絵画的な意匠で焼刃を付けた物で、摂津国の大坂丹波
同属の三品一門が代表に上げられますね。

私としては、直刃が一番魅力的だと思うので、こうした意匠的な刃紋は好みにありません。
ただ、武器としてでなく、豪商の町人でも持てる脇差なら、こうした意匠も好まれたのかもしれません。
江戸時代の太平の世にあって、武士の魂・日本刀も迷走していましたからね。

官僚化した武家社会では、時に刀は無用の長物でした。
また、不用意に刀を抜くと、身を滅ぼします。

どんなことがあっても、抜いてはならぬのが、刀です。
遺恨があっても、松の廊下で刀を抜けば、その身は切腹、お家は断絶、家臣は浪々の身になりますからね。
最小の1万石の大名であっても、その関係者となれば、家族郎党下僕まで含めた使用人まで含めれば、1000人以上が、浪々の身になるわけです。

思慮分別なの主君に仕えた家来は、何と愚かな事かと思うはずです。
もちろん、当の本人だけでなく、親戚縁者一同も連座の罰を受けます。

それでも、刀を抜きますかって尋ねたいです。
大名だけではありません。
その家臣も、家臣同士のいざこざで、刀を抜けば、相手も自分も切腹です。
もちろん、家も断絶もあり得ます。

要するに、刀は抜いてはならぬのは、パンドラの箱を開けてはならないのと同じです。
ただ、若者は、すぐに無分別に刀を抜きたがります。
武士の子であれば、元服すれば、刀を腰に差しています。

白石一郎の『十時半睡事件帖』(とときはんすいじけんちょう)にも有りましたよね。
第一話「刀」では、有能な勘定奉行の息子が、些細なけんかで相手を殺すという事件を起こします。
この奉行なら事件をもみ消しにする事も出来たけれど、総とはせずに、後継ぎの息子を切腹せしめ、自らは辞職願を出し、自宅に籠って謹慎することにします。
この時、若侍の刀は竹光にしようと提案する者さえ、出てくる始末です。

この時、武士としての刀の意味が問われたわけです。
何故、武士が刀を持つのか、武士であるが故に、子供とは言え、武士としての最後を求めます。
親としてでなく、武士としての道です。
白石一郎の『十時半睡事件帖』の事件は、いろんな世の中の問題定義が満載です。
江戸時代の話ではありません。
現代にも通じる話です。

要するに、物事の落し所を見つけるのが、何よりも肝要だと自分なりに会得しています。
世の中の絶対的正義でなく、あいまいな正義が、この世の中では成り立つ事も、大人ですから知っています。

敵にも、逃げ道を用意すれば、問題が大きくならない事もあります。
人のうわさも75日ですよね。
時間が解決してくれる問題も多いです。

算数みたいに、これが絶対的な答えだと言うのは、無いんです。
人として酸いの甘いのを踏み分けた、役人としても多くの役職を経験した上で、総目付としての判断に、いつも頷きます。

菊水なら、新発田藩の中山安兵衛の「高田の馬場の決闘」方が良かったかもしれませんね。
要するに、刀は抜いちゃ、ダメダメなんです。
腰に差すのが、定位置です。
武士としての権威の象徴ですからね。

気楽に、家で呑むなら、トラブルに巻き込まれません。
それが何よりいいわけです。
晩酌タイムに、今夜は何が出るやら楽しみです。
ありがたとんです。

日々の暮らしの中、感謝して暮させてもらっています。
ありがたいです。
心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、弧すら被っていないダルダルの話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。