''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

我が家の食卓ものがたり 鰤アラ大根 より。

週末は暖かく、日曜日は寒いとの予報です。
寒くなると、食事が美味しい物が増えるような気がします。
「寒」と付けば、音からでも美味く感じます。

私の中では、寒と言えば、この時期の脂の乗った寒鰤ですよね。
刺身にしても美味いし、焼き物にしても、煮物にしても美味いです。

先日、鰤のアラを買ってきたみたいで、大根と合わせていたので、これは鰤アラ大根だと、私だった気が付きます。
しかし、鰤アラを炊いたことがある方なら、失敗か多いでしょう。

まず、最初の失敗は、鰤の臭みです。
次に、鱗の問題もあります。
味付けの問題も、意外に難しいです。

そんないろんな問題があるのが、鰤アラ大根なんです。
煮るだけの料理ですから、いろいろと下処理があります。
これをやらないと、子供さんは、魚料理が嫌いになります。

大人になって、魚料理が嫌いとなると、いろいろと不都合も多いです。
もうすぐ、忘年会の時期になります。
すると、食事の宴会メニューにあるのが、刺身の盛り合わせと、鍋でしょう。

女性が多い職場なら、脂っこいすき焼きやモツ鍋は、敬遠気味です。
ここは、あっさりと魚介類の鍋が、ヘルシーとなります。
鍋に、魚が入ります。
もちろん、美味いですが、魚嫌いの方は、見るのも嫌なようです。
まず、嫌なのが、匂いと小骨でしょう。

鮮度が良ければ、魚の匂いも気にならない事も多いですが、大抵の忘年会メニューの3,500円コースなら、それほど期待できませんね。
原価で言えば、1,000円程ですからね。
コースなら、刺身や揚げ物も入ります。
これで、1,000円の原価設定なら、鍋の中身も知れています。

今年は野菜が高いですから、もっと鍋の内容が薄くなります。
期待は出来ないレベルでしょう。

海鮮モノでなく、ちゃんこ鍋風のよせ鍋になると予測されます。
鳥肉が加味した、鳥肉のツミレか、鰯のツミレで、ボリューム感を出します。
野菜も、もやしを下に山積みしてカサを増して、キノコ、豆腐、揚げさんやお餅にうどんの、てんこ盛りタイプにすれば、忘年会の鍋には、不満が出ないはずです。

鮮魚となると、値段の安定した鮭と鰤とホタテと海老が入れば、それで鮮魚となりますからね。
お一人様、1切れずつの計算なら、お店も採算がとります。
このままの野菜高騰なら、白菜の影は、見えないでしょう。

ですから、今年の忘年会の鍋コースは、ちゃんこ風の鍋が流行る予感です。
値段の安定している鳥肉を使いたいと思うのが、経営者ですね。
ツミレなら、いくらでも量がマシマシに出来ますよ。

鍋なら意外とごまかしが効きますが、鰤大根のような単品は、ごまかしが効きにくいです。
我が家は、鰤アラ大根にしましたが、一度下茹でして臭みをしっかりとって、水洗いして汚れと鱗を綺麗に取り除きます。
鰤の皮に付いている鱗も、煮物なら口に残ります。
丁寧に、指の腹を使って、取り除かないといけません。

鯛アラも、同じです。
アラと呼ばれる部位は、少し下処理すると、激変して美味く食べやすくなります。

鰤アラも、下茹でして水で洗って、丁寧に下処理してから、生姜のスライスを入れて、お酒を多い目にして、炊くと臭みも少し和らぎます。
大根も、下茹でするといいです。

丁寧にするなら、米のとぎ汁か、下茹でのお湯の中に、生米を少し入れて煮ると、澄んだ大根に炊きあがります。

あくまでも、下処理段階ですからね。
鰤アラと大根の出汁は、昆布を使って出汁にしています。
もちろん、鰤のアラからも、旨味は出ますが、出汁の昆布は必要だと思います。
カツオの出汁は、魚×魚で、相性が悪い上に、味が濁ります。
です。

私は、少し甘い目に砂糖や味醂を多めに使っています。
大根がよく煮えたら、最後に醤油を入れて、再度弱火で煮ています。
煮物は、熱々を食べるより、一度温度を下げてから食べると、美味くなりますね。
食べる時は、一度覚めた物を温めて頂くことになります。
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天には、ゆずの刻みを盛りました。
香りがよくなります。
この一手間だけで、料理屋さんチィックになりますよ。

短時間で仕上げる時は、煮汁がサラサラしていますので、少しだけ水溶き片栗粉を打って、擬似のとろみをつけると、よく煮込んだ感じに変身します。
味の上から言えば、カレーと同じで一晩寝かしたモノの方が、味が深いですね。

鰤アラが、クタクタに煮崩れしない程度に、頂くのがベストと感じます。
煮汁をもっと煮詰めて味を濃くするのも、悪くないです。
ただ鰤と大根の味が、楽しめる程度に加減するのが、万人受けすると思います。

鰤アラ大根には、燗のお酒ですよね。
熱燗の美味い時期になりました。
基本、家では、お銚子一本と決めています。
正確には、銚子でなく、徳利ですけどね。

お店に行っても、すぐにお酒を注文する時、「おねいさん、お銚子1本」って言いたくなりますよね。
銚子とは、平たい酒器です。
よくお店で出される縦長の酒器は、徳利ですよ。

信楽のたぬきの置き物にも、腰に徳利をぶら下げています。
徳利は、徳作りをイメージするゲンのいい言葉ですよ。
因みに、たぬきの持つ杖は、転ばぬ先の杖を表して、腰にぶらさげた帳面は、商売の信用を表していると聞きます。

要するに、信楽のたぬきの置き物は、ゲンのいいものを集めた開運グッズなんですね。
余談ですが、股間のブラブラする大きなモノは、子孫繁栄を表しているようです。

徳利と言えば、何だか時代劇の長屋に住む、呑んだくれの浪人さんのお酒の入れ物に思えるのは、私だけでしょうかね。
イメージと言うのは、怖い物ですよね。

鰤アラ大根も、イメージとして難しいモノと思わずに、値段も手頃ですから、家で食べられるなら、私は幸せです。
ささやかな日々の暮らしがあります。

日々の暮らしの中、感謝して暮させてもらっています。
ありがたいです。
心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、アラから見えた話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。