''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

たぬきそばを頂きました より。

たぬきと言えば、どんなものを思い浮かべる事が多いでしょう。
関西の麺で、きつねと言えば、きつねうどん、たぬきと言えば、きつねそばを指す事が多いです。
基本、呼び名の違いです。

ところが、たぬきだけは、たぬきと言えば、天かすそばを指す事も、とろみの付いた餡かけうどんを指す事もあります。
正直、全くきつねとは別物です。

きつねとたぬきと言えば、人を化かすと、昔から言われています。
すでに、故人となりましたが、私の義理の伯父が、子供の頃、きつねに騙された話をしてくれました。
やはり、現実にあるんだと子供心に強く印象付けられています。

料理の世界で、きつね色は、いい色で、たぬき色は、焦がし過ぎた失敗の色の例えが多いです。
たぬきと言えば、どう言う訳か、うどんとそばに限定されています。
きつねは、稲荷寿司にも使われますから、揚げさん=きつねであって、たぬきをイメージされませんね。

子供の頃から、きつねは赤、たぬきは緑のイメージを、インスタント麺で刷り込まれています。
やはり、よく食べると、緑と赤が逆になったら、困ります。
赤と緑の色の関係は、補色ですから、色の表で言うなら真逆の位置にありますよね。

私は播州の生まれですから、何やらそうしたイメージとは、かみ合わない所があります。
関西でも、同じだと思います。
地域によって、違う訳です。

たぬきと言う言葉を使いませんね。
天かすうどんは、ハイカラうどんです。
きつねのそばは、きつねそばです。

どう言う訳か、子供の頃からうどんより、そばが好きでしたね。
そばの方が馴染みが薄かった分、憧れがあったのでしょう。
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我が家で作ったたぬきそはです。
出汁もうどんの汁よりは、濃い目にしています。
刻んだネギを天に盛って、一味をフリフリすれば、完成です。

そばは、岡下製麺所の吉野天川の手延べそば 天の川糸(あまのかわいと)を使いました。
なかなか乾麺にしては、美味いと思います。
なかなか家で生そばを茹でる事は少ないですが、少し固めに仕上げています。

三輪そうめん製麺所だけに、小麦の割合がそば粉より多いですが、そのあたりは問題がありません。
江戸時代も、夜鳴きのそばと言えば、二八のそばです。
値段も、二八の一六文と言うのが相場です。

何やら落語の「時そば」のような雰囲気がしますね。
家の近くにも、チャルメラの音がする夜鳴きのラーメン屋が通ります。
食べた事はありませんが、何とも郷愁があります。

東京の中華そば、つまりラーメンは、もともとそば屋からの転身が多いと聞きます。
かまぼこ代りのナルトに、そば屋の時代の名残の海苔と来れば、懐かしい屋台的な中華そばのイメージです。

昔の1995年にNHKのドラマ新銀河枠に、『名古屋お金物語』と言うのが有ったのを思い出します。
荻野目洋子さん主演で、共演者に、水野真紀さん、時任三郎さん、美木良介さん、宍戸錠さん、東てる美さんが連なる豪華なキャスティングでしたね。
お客のゲストに、林家木久蔵(現:木久扇)も出演されていました。

最初に稼いだ五〇円玉を、屋台に括りつけています。
今では、少しドラマの設定に無理があるかもしれません。
屋台の許可が下りないからですね。

九州は、今でも屋台営業の認められている地域が多いです。
昔、学生時代に長崎に旅行に行った時、旅館の近くに屋台が出ていた、そこで独りビールとラーメンを食べた事を今でも覚えています。

おでんなら、燗酒と行きたい所でした。
こんな場所でと言う所で、ぽっつんと屋台の営業がしていましたね。
もしかしたら、たきぬに化かされたのかもしれません。
不思議な体験でしたよ。

今年の大晦日にもこんなそばを年越しのそばにして、今年一年を締めくくりたいものです。
ささやかな願いです。

日々の暮らしの中、感謝して暮させてもらっています。
ありがたいです。
心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、麺の伸びきったような歯切れの悪い話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。