学生時代、文化系であった私は、数学が苦手でした。一般教養の課程で時間の予定上、仕方なく「数学」を授業でとりました。いやでした。最初の授業のときもっとびっくりしたことが有りました。この数学担当の先生は「集合」の専門家であったのです。
あの集合ですよ。中学の時やったでしょう。AカップBとか、AキャップBとかのあの集合ですよ。吐き気を覚えたのを覚えてます。英語のUの字やその逆の記号を使うんですよ。それでもって、「かつ」とか「および」とか使うんです。お好きな方おいでですか?
数学と言うよりは日本語の勉強のようなものです。一年間が苦痛でした。
「こんなの一生使うことはないと思う」とよく口々に言っていたものです。でも、それは間違いでした。現在の仕事からも「こんなの毎日使うもので、使わない日はない」と訂正します。
言っている事が理解されない方もおいででしょう。私に限らず多くの人に言えることです。知らず知らず使っているんです。このプログを見ている方なら、似たりよったりです。コンピューター使う方も同じですよ。
どういうことでしょうか?
私の場合、表計算ソフト「エクセル」使っています。ここに集合が関係するんです。関数を使うときに、大きくお世話になってます。関数は知らず知らずに使ってますよ。勝手に計算してくれたりするんです。バイトやパートさんの給料計算や勤務時間とかにもお世話になっているんです。
ちょっと、噛み砕いて説明します。
仮にあなたが、回転すし屋のオーナーだとします。すべてが100円です。でも、原価はすべて違うはずです。20円の「たまご」もあれば、40円の「海老」もあれば、人よせのために100円の「本マグロ」もある。
みんなが「たまご」ばかり注文してくれれば儲かる。逆に「本マグロ」ばっかりでは「閉店、ガラガラ・・・・」(増田岡田より) となります。
一々雰囲気でどうなるものでは有りません。仕入れにも困ります。今日と明日だけではないんです。ずっとやるとなれば大変な商売となります。在庫の管理も大変です。
こんなとき「集合」が役立ちます。「エクセル」兄さんの出番です。
利益率の高い順番に「A」「B」「C」と位置付け、一日の推移、一週間の推移、一ヶ月の推移のデータを採るといろんなことが分かるはずです。
お商売されている方なら、利益率が悪い商品は見切りを早くつける。利益率がいいものならバリエーションを増やして人気商品を拡充するといった風に商才が光るでしょう。
データを下に予測も立ててくれることもあります。これに天気・気温・湿度もこのデータに加わればメニューも立てやすいし、仕入れも無駄を省けるというものです。(コンビニでは、すでに色々なデータに使われています。弁当やおにぎりの仕入れ、ビニール傘出しタイミングなどです。また、レジでお金払うとき、あなたが何歳なのかと打たれているんですよ。ご存知でしたか? 客単価、商品、時間などのデータ採られています)
原価の率、注文数、売上げに占める割合と数字に見えて分かる経営というやつです。これに一組あたりの売上げと注文される商品との関係であったりと、無限に組み合わせはあります。客単価と注文される商品の関係でも面白いでしょう。(お酒に合うものなら金額にこだわらず、味にこだわるなんてことでしょうかね)
小さい子供さんの家族連れなら、プリンやメロンも効率的です。平日の昼時出せば、誰も手に出さない商品が、思わぬ利益を生みます。
でも、一番の敵はロスです。どんなに儲かってもロスが多いと儲かりません。その意味でも商品管理は大切です。商品管理も「エクセル」兄さんがやってくれます。
ごみという考えは有りません。「ごみを捨てる」ことは「利益を捨てる」になります。現実的にも、ごみを出すにも費用がかかります。
AかつBかつCかつDかつEかつFかつGは、「利益」(店が勝つ)=「儲け」という計算式です。
これは、机上の空論(知事風)です。でも、言いたい事は分かってもらえたと思います。
計算だけで出来ないのも商売の難しさです。
でも、利用できることは利用するそれが私流の考え方です。
一世風靡したファンドや金融商品には、もっと複雑な計算を取り入れていることも事実です。儲けるべくして、儲けています。「ばくち」ですが、計算できる「ばくち」かもしれません。
世の中には分からないことがたくさんあります。この世の中で一番手堅い「ばくち」は、「額に汗して、こつこつ働くこと」かもしれません。
額に汗して、元気で働けることに「感謝」です。
ご注意 「エクセル」等の表計ソフト自体にはこのような機能は付いていません。計算式を使ってデータを管理する使い方をする場合の話であることをお含み下さい。