''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

光屋のサービスランチ

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京都下京、七条大宮西入る北側に「光屋(みつや)」と言う定食屋があります。
前々からここ七条通り(東西の通り)を通ると店は知っていましたが、店内に入ったことはありません。

今日は、少し外回りの途中何となく気になって入ってみました。
看板のサービスランチ(700円)です。

今日のメニューはトンカツです。どこにでもあるランチです。
えんどう豆の煮物が付いています。
それに味噌汁替りに小そばが付いています。

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そばは緑色です。
何か練りこんだタイプのそばです。
お茶か海藻かわかりませんが、そば粉の味でなく、つるつるした肌触りです。
すこし、お出しの塩加減が強いように感じます。

この界隈は学生さんも多く、また少し離れたところに京都市の市場もあります。
味付けも少し濃い目が求められるのかもしれません。

子供の頃、時々連れて行ってもらった「オランダ」というお店があります。
茶店とレストランを兼ねた洋館風の建物です。
店内は天井が高く、確かにヨーロッパを思い出させましたね。
家族で行く外食の記憶も多くありました。

田舎でのことですから、それほどシャレたものはありません。
ですが、当時の喫茶店のメニューは子供の心に印象的でした。

オムライス、イタリアン、ナポリタンと軽食もまだまだ子供の人気があった時代です。
家では食べられない味がそこにはありました。
スプーンやフォークを紙ナプキンで包まれたちょっと憧れの世界です。

その中でも、オランダのトンカツは、油が少し動物性の脂を加えた味が今も忘れられません。
その味がこの光屋のトンカツから思い出しました。

お肉屋さんのコロッケやミンチカツにもある動物性の脂の味と香りです。
サラダ油だけであげたトンカツとは一味も二味も違います。
家庭ではない味です。

オランダのトンカツにかかっているソースは、ケチャップベースのソースでした。
ケチッャプにウースターソースやトンカツソースなど複数のソースの味と隠し味が含まれたソースです。

子供心に「何が入っているのだろう」と注意深く観察しながら食べていました。
盛り付けの野菜もキャベツだけのトンカツ屋の盛り付けでなく、レタス、きゅうり、トマトと今風の盛り付け(コールガロウニー)でしたね。
その時分にもドレッシングがかかっていたと思います。
フレンチドレッシングの油分と酸味と塩分の味の記憶があります。

この光屋のソースはドミソースですね。
定食屋のドミソースとしてはよく出来ています。
うまいです。
ドミソースを最後まできれいにトンカツですくって完食です。

野菜の盛り合わせも千切り人参を散らせた、レタスベースのシンプルながら、特製のドレッシングがかかっています。
市販品ではあまり見かけないので、自家製でしょうかね。

この辺は自信がありません。
摩り下ろしたたまねぎが少し入っているように感じました。

添え付けにスパゲッティーが少し盛り付けられています。
ケチャップベースのチープに味付けでなく、カレー風味です。
こちらもなかなか風味がいいです。

色合いも薄いながら、味もしっかり付いています。
別個にソースなどかける必要はありません。

とりあえず子供の頃の味を思い出させてくれました。
こんな町の定食屋で、この低料金でこれだけのトンカツが食べられるとは思いませんでした。
とにかくトンカツがうまいです。

衣の加減もサクサクとしています。
ソースの味も深いです。
脂の香りもくどくありません。
厚さもすこし薄いめです。

これがまた泣かせます。
トンカツも肉の厚さも厚いと良いというものではありません。
程よく、どちらかと言うと薄い目の方がトンカツと言う料理にもなじみます。
豚肉の味を楽しむというより、衣とソースのハーモニーが一番大切です。

昔懐かしい町の洋食屋の味を感じました。
本当にうまかったです。

観察しながら、無心に食べました。
また、来ようかと思っています。

ちなみにえんどう豆もふっくらと、甘い目の味付けで色合いがきれいでした。
ささやかながら、初夏の旬を感じましたね。
香の物ですが、大根の糠漬けを拍子切りにしたものに、最初から少しムラサキが垂らされています。
こんなところにも、こんなおいしいものがありました。

子供の頃の食事は、思い出の宝庫です。
味だけでなく、そのとき誰とどんな風に食事をしていたのか、状況も一緒に思い出します。
料理の味に、匂いに、記憶の糸が見えます。辿れます。
食はうまい不味いの評価でなく、そこにはもっと奥があるように思えます。

仏法では、食事も修行です。
料理の作り手の意思が読み取れるように、今の季節感じれるように、人の気遣いも感じられるとありがたいです。

感謝して頂くことが大切なように感じます。
ごちそうさまでした。

最後まで、B級グルメにお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。