''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

有りの実(梨)を使った嫁の手作りケーキ。

朝から日差しが射しています。
台風18号の影響が、日本中に残っていますが、九州から四国、本州、北海道まで、上陸した台風も珍しいです。
皆さまには、被害のなかったことを念じます。

秋と言えば、読書の秋、スポーツの秋、食欲の秋、アンジェラ・アキと続く言葉も多いです。(笑)
我が家は食欲の秋でしょう。

我が家の姫様も、食欲が旺盛ですね。
先日郷里から貰って帰って来たさつま芋で、さつま芋ごはんを嫁が作ってくれました。
きっちり1人前は、食べる勢いです。
米が好き、さつま芋が好きと、好きと好きで、大好き状態ですよ。
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郷里晩秋から貰って来た中に、梨がありました。
嫁が梨をスライスして、アップルケーキみたいに、梨ケーキを作ってくれました。
なかなか上手に出来ています。

もちろん、1歳児ゆうゆうのお腹に入ったことは、言うまでもありません。
こちらも、よく食べます。
加熱した梨の食感に、少し違和感があるみたいです。
それでも、よく食べます。

そうそう、梨は、料理屋さんでは、有りの実と呼ぶことがあります。
ゲンを担いでの言葉です。
物事が無くなる意味の「なし」はゲンが悪いです。

葦(あし)は、悪しきの「あし」に通じるので、葦(よし)と呼ぶことが多いです。
夏場にお世話になった葦簾(よしず)で、お馴染みです。

物事を「する」のは、ゲンが悪いので、硯(すずり)は、「当り箱」といい、するめは、「当り目」と呼ぶのは、ある程度世の中に浸透していますよね。

梨は、有りの実と言えば、ワンピースの悪魔の実みたいですね。
そんな場合は、アリアリの実やナシナシの実みたいなら、ロギア系の感じもします。

昔の話、とある有名に京都の料理さんに籍を置いていた頃、不慣れな仲居さんが、メニューの配膳にあった「水菓子 なし」の文字を見て、今日の料理は、いつもの料理に比べて安い設定なので、水菓子はないと勝手に判断してしまったことがあります。

配膳の控えの部屋で、ぽっんと残った水菓子の梨の皿が、何とも言えず、惨めでしたね。
「水菓子を出せ」と主任の声に、担当者の仲居は、「お供(タクシー)を呼んで帰られました」と返答、その場の全員の頭の上に ? ? ? ? が見えた気がします。
「水菓子 なし」を指さす仲居です。

確かに料理場から貰ったメニュー票が悪いです。
ただ、この時期の水菓子は梨と、普通は思う付ものでしょう。
メニュー担当者も知識が薄い方でした。

時雨煮を、「しぐれに」と呼ばずに、「ときあめに」と言っていたくらいです。
しぐれ煮と言えば、すかさず「神無月(かみなづき)ふりみふらずみ定めなき 時雨(しぐれ)ぞ 冬のはじめなりける」(詠み人しらず 後撰集 冬)と和歌の一つも出るのが、茶会席を扱う料理屋さんの料理人ですよ。

芭蕉の高弟(芭蕉十哲)である俳人各務支考(かがみしこう)」が桑名に立ち寄った時、求めに応じて、この和歌から、しぐれ煮の商品名を本歌取りしたとか、権大納言烏丸光広卿が江戸下向の折、桑名に差し掛かった時、この和歌を詠んだとか言うのが、しぐれ煮の由来ですね。

それ位を、そらんじられなければ、上を目指す料理人や板前には慣れません。
七重八重~と、歌道にも料道にも暗いと言うしかありません。
もちろん、相槌の返事は、同感です。(笑)

日々感謝して暮らさせてもらっています。
心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいと念じています。
ありがとさんです。