''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

家康公に見る「勝ち負け」。

東照宮遺訓』は、江戸幕府を開いた家康公が記した遺訓です。
有名な一節もあります。信長、秀吉と時代の寵児が世に現れます。戦にも政治にも頭角を現し、長かった戦国時代を終わられます。最後にそれを確定させた人物が家康公と言えましょう。他の英雄たちと違い、子孫に江戸幕府を磐石ならしぬべき遺言が、『東照宮遺訓』です。最後に天下を取った苦労人の言葉です。現代でも通じることが多くあります。

その中に「勝つ事ばかり知りて、まくる(負ける)ことをしらざれば害其身にいたる」と言うのがあります。
勝ってばかりいては、良いことはない。そこにはおごりや油断が生まれる。負けることによって得られるものも多くある。そんな意味でしょうかね。

よく言われることです。
でも、勝ことに悪いことはありません。あえて負けることもありません。
勝負ですから、勝つことも負けることもあります。それだけです。

負けたとき人は努力すればいい、それだけの事です。
深い言葉です。

でも私が言いたいのは、本人の問題としての勝ち負けではありません。本人の感知しないところで勝ち負けを過大に批判し過ぎるという事です。

北京オリンピック開催されていますが、多くの選手が活躍されています。すばらしいことです。まして入賞やメダル獲得に至ってはもっと賛美されて良いはずです。

期待が大きい選手は「金」しか評価しないのは如何なものでしょう。
「金」であれ、「銀」であれ、「銅」であれ凄いことです。しかし、マスコミの報道はそう評価していませんね。「銀」しか「銅」しか取れなかったのかという論調です。

メダルの期待が薄かった選手がメダルを取れば、いきなり英雄扱いです。
周りがそうやって評価するものではありません。無神経な報道が目立ちます。
血の出ような苦労の末にオリンピック出場です。

これだけでも大変な名誉です。日本の国を背負っています。参加することに異議あるなんてことはいいません。でも、出る事の名誉をもっと報道は高めて欲しい。その上でメダルや入賞なら批判的な論調でなく、もっと賛美されてしかるべきです。

それ以上に日本人としての誇りを見せて欲しいです。
勝つためなら何でもありでは寂しすぎます。

ロサンゼルスオリンピックのとき、エジプトのモハメド・ラシュワンは、山下泰裕との決勝戦、傷めていた足を攻めようと思えば、金メダルは確実に取れたと思うにもかかわらず、負傷の足に攻撃はしませんでした。たまたま山下泰裕勝利の女神が微笑んだだけです。

記憶に残る名勝負です。モハメド・ラシュワンは「アラブの誇り」だと言い放ちます。
アラブの民は、勇敢でわざと卑怯な真似はしない。今でも言われる名言だと思います。
アラブに良くないイメージをお持ちの方も多いですが、本来のアラブの民の姿がそこにはあったように感じます。過去にも多くの民族の誇りをオリンピックで見ました。

勝ち負けも大事です。民族や国の名誉を下げても勝ちたいならそれもいいでしょう。
それが勝負ですからね。

もっと心穏やかにがんばれとだけ応援したいものです。
選手の一生懸命さに応援するだけです。見返りは求めないのが大切です。
こうやって活躍を見せて頂くのありがたいことじゃないですかね。

暑さ厳しい折、勝負の勝敗に暑くならないで下さい。
エアコン効かなくなりますよ。心に涼やかな風を吹かせてください。

最後まで読んで下さって本当にありがとさんです。