''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

しっぽくそばと熱燗

しっぽくそばと言うのをご存知ですか?
多分卓袱(しっぽく)料理から来ていると思うのですが、寒い日にはよく頼むメニューです。そばの上にいろいろなおかずが乗っています。
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かまぼこ、炊いたしいたけ、のり、うずまき麩、鶏肉、壬生菜などのおかずです。
これに香り付のゆずの吸口が乗っています。

 

このそばは四条寺町下がった永正亭のそばです。20年来行っています。まだ、お店がきれいになる前の、玄関横にそば粉の袋を積み上げていた時代からですね。そのときのそばはいい出来でした。今は、製麺所のそばだと思います。味が変わったと思うのは私だけでしょうかね。

 

場所柄行きやすいと言うのが、よくいく理由です。お値段も手頃です。味も昔を知っていれば不満もありますが、普通に美味しいレベルです。
天ざるそばか、しっぽくそばが多いですね。

 

池波正太郎氏は言います。そば屋に行って呑まないなら、そば屋に行かないと、教えは守っています。それに昼時でなく2時か3時頃のお店の空いている時間に行くことも守っています。休みの日にはそばで熱燗を頂きます。こちらは程よい上燗です。
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おかずが乗ったそばは、お酒のお供にぴったりです。
かまぼこもしっかりととした歯ざわりです。海苔の風味もありますね。
店によってはこのおかずはまちまちです。

 

どこのしっぽくそばにも、かまぼこ、しいたけ、鶏肉は入っていているように思えます。
つまり、しっぽくの三種の神器ですね。このほかに出し巻きや卵焼や袱紗焼など卵が入っていることも多いです。ちらしそばになると、金糸卵が入ることもあります。

 

そのほかに、青みのほうれん草、水菜、壬生菜が入ると、そばが華やぎますね。
燗のお酒が、心地よくおかずとそばを取り持ちます。
芝居の幕の内に食べる幕の内弁当にも三種の神器があります。
焼き魚、玉子焼き、かまぼこですね。どの幕の内弁当にも入っていると思います。
この辺しっぽくに通じますね。お酒のお供によくあう相性なんでしょうかね。

 

甘く炊いたしいたけ煮汁をたっぷりとしみ込んでいます。
どんこ(干し椎茸)の味とそば汁の味が、渾然一体と化身します。
ここに熱い燗酒のが口中をさっぱりとさせます。
ささやかに体を温めます。そばもたっぷり入っていますので、この一杯で満足です。

 

だいぶ食事の量が少量で我慢出きるようになったのは、いい事です。
酔ってしまえば、満腹感もいい加減で食べ過ぎになってしまいますので、この一本の熱燗で終了です。

 

これだけ楽しめてお酒も含めて〆て990円とは庶民的ですよね。
一足先に、今年この店で最後のしっぽくそばとなるでしょう。しばしの別れです。

 

来年もまた来るよとそばに別れを告げました。
ささやかな庶民の楽しみです。
こんな日々の暮らしにも感謝の「ありがとさん」を忘れません。

 

最後まで呑んべー独り言にお付き合い下さいましてありがとさんです。