''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

出町柳 ふたばの豆餅より。

秋風が心地よいともなれば、鴨川の淵に熱いお茶を用意して、甘いお菓子を頂きたい。
何とも優雅な感じです。
時に野だてというなら、さも侘び寂びの心得を得た茶人の心境に近づけるかもです。
本格的な菓子というには及びません。

普段の緑茶、いえ缶の熱い緑茶かほうじ茶でも十分です。
そして、菓子というと、出町柳の名店ふたばの豆餅ですね。
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どうっていうことのない極ふつうの餅の中に、豆が入っています。
餅の食感、塩の効いた加減と、すこし硬い豆、そして、上品な餡、絶妙と言わざるを得ません。

すべてがギリギリです。
豆もこれ以上硬いと、口に障ります。
塩気もこれ以上強いと、嫌味になります。

餅も、羽二重餅のように上品過ぎると、このバランスが保てません。
餡も程よく上手に、甘すぎずに、炊かれています。
丁寧な仕事の極みです。

極普通の豆餅です。
しかし、この田舎仕立ての豆餅に勝る豆餅を食したことがありません。
この日に食べないと美味しさが味わえません。

買う直前に職人さんが、店の奥で作っています。
作り置でなく、今作っています。
昔ながらの方法です。

それを知ってか知らずが、人の列が出来ます。
この日は、15分は待ちましたね。

待っても食べる価値がありますね。
並ぶのが大嫌いな関西人が並んで買い求めます。
若い人、年配の人、どんな世代にも愛され続け、これからも愛され続ける恒久性を感じますね。

その作りたてを鴨川にシートを敷いて、座って頂きます。
至福の時間ですね。
口の周りは、白粉吹いたみたいに白くなります。

お茶が美味い。
餅が美味い。

特別な時間ながら、空間としては特別ではありません。
この場所に来て、出来立ての豆町を食らう。
ささやかな乍、極上の時間を過ごします。

最後の晩餐に、何が食べたいと言えば、ここの豆餅も候補の一つですね。
最後の晩餐のデザートなら、間違いなく、この豆餅を最有力の候補にあげます。
ささやかな良かったに感謝です。

この時間ばかりは、心の三毒も何処へやら、うせ去りましたね。
こうした時間を頂けたことにも感謝です。
ありがとさんです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、甘い話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。