''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

伏見稲荷 光明山摂取院の腹帯地蔵尊(ふくたいじぞうそん)を拝する より。

今日もいいお天気です。
風もなく、暖かです。
昼前から、病院に首のマッサージに出かけました。
久しぶりにマッサージしもらって、肩も首も凝っていました。

年末年始の仕事の疲れが、溜まっていました。
それを揉み解し貰って、少し体も軽くなりました。
そのまま、家に帰るには少し勿体ないと考えて、伏見稲荷大社に向かいました。
参拝と言うのでなく、散歩くらいのつもりです。

9日になっても、参拝者の数は多いです。
京阪伏見稲荷駅から向かう参道は、人でいっぱいです。
そう言えば、昨晩BSで伏見稲荷大社の特集をやっていましたね。
ナビゲーターは、市川猿之助丈でしたね。

紅白にも、福山雅治さん、中車さんと一緒に出演されていました。
日曜日には、大河ドラマの『八重の桜』の後、猿翁さんと中車さんの親子の特集を見てしまいました。
今年の歌舞伎は、市川一門の話題で持ちきりであったような気がします。

昨年来の本家の市川団十郎家の不祥事で、歌舞伎人気にも陰りがあった分、今年は大きな襲名が続きましたからね。
中村勘九郎さんの襲名も話題になりました。
その分、勘三郎さんの他界は、余りにも惜しい気持ちです。

猿之助さんと言うよりは、亀治郎さんの方がまだしっくりしています。
好感のもてるナビゲーションだと、時々京都の案内の番組を見ています。
その影響もあって、稲荷せんべいのお店も繁盛されていました。

やはり、テレビの影響力は凄いです。
と言いながら、その影響を受けたミーハーな私でもあります。
病院の帰り、歩いて行けますからね。

伏見稲荷大社には、散歩によく来ています。
そんな稲荷大社近くに、光明山摂取院というお寺があります。
JR奈良線の踏み切り近くのお寺です。

ここは、腹帯地蔵尊で有名です。
大変立派なお地蔵さんです。
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御顔といい由緒のある立派な地蔵尊です。
時々手を合わせています。

この摂取院の地蔵尊の縁起によれば、慶長13年(1608)3月、稲荷山麓西村一門方へ僧が一人来て、夢のお告げによって、比叡山のキララの谷に、年久しく埋もれていた子安腹帯の地蔵尊であったと言われたと言う事です。

もともと、大和街道字大紋(現在のここ大門)近くに、小庵を建てて安置されていたようです。
この地蔵尊には、婦人の難産を免れるという功徳があるようです。
古より安産を願う者が多くあったと記されています。

この後、延宝年間(1673年~)に伊勢津藩の城主・藤堂和泉守の室様に安産あったようです。
また、伏見院様こと、伏見宮貞致親王の姫・真宮理子女王が、徳川吉宗公に輿入れ、懐妊されたことも、この地蔵尊のお力によると伝えられています。
そのお礼に、米30俵と葵の御紋付膳椀の寄進があり、と縁起には記されております。

驚くことに、この光明山摂取院のあった場所に、天福元年(1233年)道元禅師が、最初に伏見に開いた興聖寺があったと言う事です。
この後、比叡山に追われて、越前に移ります。
越前の永平寺(前身の大佛寺)の前のお寺と言うことになります。

なんだかすごい歴史感を感じます。
ですから、私のよく通る本町通り(大和街道)も、道元禅師もよく通られていたことになりますよね。

と言うことは、この大門にあったというこの地蔵尊も当然ご存じのはずです。
もちろん、地蔵尊には手を合わさせていたはずですからね。
同じ地蔵尊に手を合わせています。
時代を超えても、尊く感じますね。

この地蔵尊、最初は江戸時代の作と考えられていましたが、平成2年の修理の際に、調査されて、体内から古い銘文も発見され、その同像の特徴から典型的な平安時代末期作と推定さ、現在京都府指定文化財に特定されています。

しかし、この自称・仏像ハンターの私から見ると、もう少し謂れがあれば、重文か国宝級に出世しそうな予感すら感じる地蔵尊ですね。
個人的には、道元禅師と何やら因縁がありそうな地蔵尊だと感じます。
とりあえず御顔を見ると、徳がありそうで何やら、ありがたいです。

ノウ・マク・サン・マン・ダ・ボ・ナン・カカカ・ビ・サンマ・エイ・ソワカ(ちょっと丁寧に)

お地蔵さんに手を合わす時、一緒に観音様の名も唱えます。
地蔵さんと観音様は、強い関係にあります。
このことは、過去の記事にも書きました。

観音様の本当の役割の一つでもあるからです。
ありかたいので、お地蔵さんに手を合わせる時には、真言と同時に観音様の名も唱えます。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、高尚に縁ある話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。