''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

円山応挙 「七難七福図巻」から見える世界より。

昨日は天気が崩れるかと思いきや、時折曇り空ながら、秋の行楽日和となりました。
ありがたいことです。

昨日は、相国寺承天閣美術館に行っていました。
今回も同行カメラマンの仕事関係で、招待状持参の拝観です。
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利休由来の道具や、禅の大家の書や絵画が多数収蔵されています。
それに金閣寺大書院にあった伊藤若冲の葡萄や月と芭蕉の障壁画は見所です。
茶室「夕佳亭」の復元も見所です。

しかし、今回の目的は、特別展示の「重要文化財」、円山応挙の「七難七福図巻」です。
15メートルの絵巻3巻というスケールです。

どこもかしこも、丁寧な筆遣いに圧倒されます。
細かい描写、人の感情の起伏すら、感じ取れました。
自分が見聞きしたこと書いて欲しいとの、ご注文に4年の歳月をかけての大作です。

明和年間、応挙36歳頃の作品のようです。
江戸時代も飢饉や天災にあえいでいた頃です。
現実にあった話のようです。

それにしても、七難七福が描かれています。
難は庶民、福は高貴な方の図です。
前世からの縁で、功徳があって、その縁で高貴な家に生まれたとでも言うのでしょうかね。
そんなことはありません。

難は、天災・人災の二つ分かれています。
福と天災・人災の二つの難という三部構成です。

むごたらしい絵がそこに書かれています。
盗賊にあった場面や、山で山賊にあった場面、水攻めの拷問を受けられているシーンや、切腹の場面もありました。

台風に地震に繰り広げられる庶民の苦難がそこに記されています。
これは過去の話ではありません。
現在にも存在する話です。

こうした難から、仏さまは私たちを救って下さいます。
観音さまの名を唱えることによって、救われる術が、妙法華経に記されています。

「七難即滅七福即生」という言葉をよく聞きます。
法華にはよく出てくる言葉です。
いろんな場面で、仏縁が私たちを救って下さいます。
ありがたいことです。

七だげなく、欲張って「十難即滅十福即生」ともって多くの難から救って下さいます。
ありがたいことです。
応挙の図巻を見て、生々しい場面は、今も脳裏から離れません。

人のして如何に生きているのか、仏の世界と共に共感できる絵画です。
要するに、人として悪いことをせずにいい行いをする。
このことが、悪い縁から離れ、いい縁を結んでくれると感じました。

仏縁とは、ありがたいことです。

今日も一日、私も世の中も平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、巻巻した絵の話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。