''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

これだけ寒いと、焼き鳥で、熱燗といきましょう より。

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昨晩は、雪降る京都でした。
恒例の雪の金閣寺が、ニュースになります。
白と金のとりなすコントラストを求めて、愛好のカメラマンが、朝一番に駆けつけます。

今日の朝には、金閣寺辺りが人気のスポットになったでしょうね。
京都の寺院仏閣にも、素晴らしいお庭があり、そこから見る雪景色はいいでしょうね。
冬の京都、温かい部屋から、お庭でも見ながら、湯豆腐で、熱燗なら最高です。

貧家の部屋からも、隣の庭の雪が見えます。
雨の日も、雪の日も、これなら「好日」です。
それなら、一杯呑める口実にもなります。(笑)

雪が降れば、雪見酒です。
情緒があるでしょうね。
休日ならね。

今仕事から帰ったところです。
すでに雪はありません。
でも、大丈夫です。

目を閉じれば、朝風景が目に浮かびます。
これで、雪見酒です。

ひねくれた、やくざな言い方でしょう。
それじゃ、長谷川伸の名作『瞼の母』じゃないですかね。
ご存知「番場の忠太郎」です。

最近の方、長谷川伸氏も、『瞼の母』もご存じないなら、もちろん、「番場の忠太郎」も、ご存じないですね。
氷川きよしさんが、歌っていましたでしょう。
又旅姿は、似合いそうです。
しゅーとした「番場のしゅー太郎」です。

長谷川伸氏と言えば、池波正太郎氏の師匠さんですね。
新国劇の芝居です。
島田正吾氏のイメージですね。
昭和の名優です。

十時半睡は、私の中でははまり役です。
それと、テレビの鬼平に登場した、盗賊の頭・蓑火の喜之助( みのひのきのすけ)です。
[血頭の丹兵衛]の回でしたね。

粂八(くめはち)役の蟹江敬三さんに言います。
「忘れるなよ。犯さず、殺さず、貧しきからは、奪わぬ」
確かなこんな台詞でしたね。

これが、盗人の三ケ条の金言です。
刀や匕首(あいくち)を振り回して、血を見る「畜生働き」を嫌います。
昔ながらの大泥棒です。

困るところからは、盗まないのです。
逆に、この盗人に入られた家は、前より商売が繁盛するなどとも言われます。
でも、盗みに正統な正義はありません。

含蓄のある島田正吾氏の言葉でもありました。
この短い台詞が、ドラマを生かします。
原作とは、異っていましたが、これまた鬼平ファンには、ぐっと来るシーンです。

粂八(くめはち)を残して、立ち去る長谷川平蔵です。
気持ちがあるなら、清水門の役宅に来るように、捨て台詞です。
これで、粂八(くめはち)は放免されます。

こんな男らしい言葉に、男泣きする訳です。
少し離れた場所から、すぐに平蔵を追いかけます。
「長谷川様~」
密偵・小房の粂八の誕生のシーンです。

そして、エンディングのジプシーキングの音楽です。
ぐっと来ますね。
私にとって、三本に入る好きなシーンです。

池波正太郎氏は、盗賊というフィルターをかけて、世の中を覗きます。
盗人にも、五分の理です。
「横道に入るには、それなりの理由がある」と、平蔵は答えます。
立場が変われば、自分もそうであったかもしれません。

生まれも生い立ちも、今の平蔵とは全く別の道筋だったからです。
あのまま居れば、自分も横道に入ったかもしれません。
ですから、盗人にも更生の機会も与えます。
盗人の道理や義理人情にも、大目に見ます。

師匠の長谷川伸氏は、「瞼の母」でやくざ者を通して、義理人情としての、人の理を問います。
子供の頃、生き別れになった親子の姿を通して、今や立場の違う「やくざ」と料理屋の「女将」です。
一目母に会いたいと、世の中を生き抜いた姿が、たまたまやくざ者です。

父親も失えば、少し悪いこともしないと、生きて行くことが出来なかったのかも、しれません。
もし会った時、母が金に困っていてはいけないと、懐には百両の大金です。
こつこつ博打で稼いだ金です。

でも、空気を読んで、その場を立ち去ります。
親子の名乗りはありません。

「両の瞼を、そっと合わせりゃ、おっかさんの姿が浮かんでくらぁ。俺のおっかさんは、今も俺の心の中に生きている」
そう言いながら、背中で演技が必要です。
多少の間違いはあるかもしれませんが、こんな話だったと思います。

うるうると来る二つの話です。
琴線に触れる人情ものが好きですね。

多少と言えば、諺に「袖振り合うも他生(多生)の縁」と言いますが、どちらが正しいのでしょうね。
どちらにして、前世のご縁でしょうね。
何らかの縁で繋がっています。

多少と言わず、軽く塩コショウした鶏肉を、ネギの刺して焼き鳥です。
何気ない、話がこんなオオトリになる話になるとは、思いませんでした。

串が、人間の魂の輪廻なら、鶏の部分が、前世、現世、来世です。
その合間のネギが、黄泉の世界でしょうかね。
それなら、コショウも塩も、多少の塩(多生の縁)につながります。

目を閉じて、朝見た雪を浮かべます。
雪見酒の出来上がりです。

美味いです。
熱燗最高です。
今晩は、今から晩酌タイムとなります。

ありがたいことに、私は仏縁を頂いています。
ありがたいと感謝しています。
日々の暮らしの中、ささやかな日常の中に、幸せを見つけます。
今あることに感謝です。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。
それが願いです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、あちこち飛んだ「インスピレーション」の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。