''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝 を鑑賞する より。

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29日の昭和の日、天王寺公園内にある美術館で、特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝 を見に行って来ました。
明治期に、一時廃仏毀釈で荒廃した仏教美術に、力を入れたフェノロサ氏や岡倉氏たちの尽力で、海外に日本美術の至宝が流出しておりました。
それが、里帰りしたような展示です。

今回の一番の目玉は、やはり曾我蕭白の「雲龍図」です。
頭と尻尾だけの展示ですが、一面にして見るとなかなかの圧巻です。

曾我蕭白も34歳くらいの絵もありました。
曾我蕭白と言えば、筆遣いの洗い力強い絵画を思い浮かべますが、「鷹図」のような緻密な絵も描けると知りましたね。
当然でしょう。

ゴッポが、緻密な絵を描けるのと同じです。
基本の技術を習得せずして、崩せるももではありません。

今回の展示で、私の一番二番に気にいった作品は、一番に、曾我二直庵の「鷲鳥図屏風」でしょうね。
先日、「何でも鑑定団」で、やっていた曾我二直庵の鷹の屏風を見たばかりでした。
それを見て、少し空いたから、実物を見れるとは思わなかったです。
じっと見入りました。
20分近く見ていたことになります。

二番は、狩野山雪の「十雪図屏風」ですね。
湖畔かに見える城並でしょうか、まるで琵琶湖にでも来たかのような、空間の広がりを感じます。
その展示の前で、湖が見えます。

雪の景色に、少し首元が寒いです。
そんな錯覚を覚えます。
いい絵ですね。
緻密な計算の中に、構図が配置されています。

伊藤若冲の「十六羅漢図」も初めて見ましたが、筆遣いの妙に、驚くばかりでした。
どちらかと言えば、花鳥図のイメージが強いです。
それにあの赤の使い方が、印象的です。

やはり、八百屋(枡屋 枡源)の息子さんだけに、そうした環境もあったのかもしれません。
晩年は、伏見稲荷近くの寺院に篭って暮らします。

でも、羅漢図と言えば、私の中では、海北 友松(かいほう ゆうしょう)が好きですね。
やはり武士だけにあって、その筆遣いに迷いがありません。
あのでっぷりとした羅漢さんが、印象に残っています。
今回は、もちろん展示はありません。

2時間近く時間をかけて、美術館を楽しみました。
すでに、外に出るとくたくたでした。
人が少ないとは言え、やはり、大勢の人ごみでした。
喉も渇いたので、この後は、天王寺公園前の、通天閣辺りで串カツを肴にビールでも呑みたいです。

いい時間の過ごし方を出来ました。
ありがたい事です。

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたい仏縁に感謝して暮らさせて貰っています。

心の三毒を廃し、心静かに安穏にくらしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、江戸時代の香りの強い話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。