''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

茄子(なす)が誘(いざな)う秋への食欲

茄子(なす)は日本には平安時代に、奈須比(なすび)として伝わりました。
栄養的にはさほど見るべきものはないですが、東洋医学では体温を下げる効果があるとされています。

時に体を冷やしすぎるとされ、

「秋茄子は嫁に食わすな」

などという諺にもなっている。

美味すぎるので嫁には食べさせないというような別の意味に解されることもあるが、体を気遣った思いやるのある諺が真意であります。

女性は冷え症が多く、体を冷やすことによって女性の体の機能を著しく低下させることがあります。冷え性は女性にとって万病の元かもしれませんね。

私は茄子と干しエビの煮物が好きなんです。
干しエビのあの独特の出汁が茄子にしみこんで旨みを増します。
冷たくしても美味しいし、温かくしてももちろんのこと美味しいです。すこし、みりんや砂糖を用いて甘い目にしても合いますね。出汁の色が少し悪くなるのがたまに傷です。灰汁だしをしっかりすることが必要です。あまりやりすぎると茄子の色が抜けてしまいます。切ってすぐに水に入れるぐらいでしょう。

茄子の味噌汁も大好物です。
煮物だけでなく炒め物にもよく合います。茄子は油と相性がいいです。
マーボー茄子も美味いですね。ビリからの料理とも相性抜群です。

でも本当の茄子の旨みを感じるなら、香の物、漬け物が最高です。
子供の頃は大嫌いでした。浅漬けも何となく、皮の食感がキューとして嫌でした。味も子供には分かりにくいですね。子供で茄子の漬け物が好物とは渋すぎますよね。日本酒もなく黙々と茄子の漬け物を食べるも変です。ご飯とよく合います。和カラシを少し添えるのも乙なものです。
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かの絵師・英一蝶は、ある大名と石灯籠を争い、やっと手に入れ、それに灯りを燈(とも)し、水を打った夏の庭園を眺めつつ、早生の茄子の香物一品を、冷たく冷やした日本酒を呑みながら、「天下にこれ程の贅沢はない」と発したという話がある。真偽の程は分からない。(写真の奥に石灯篭が見えます。庭は植治の庭です)

元禄文化、ちょうど江戸時代のバブルの時代です。大名家ですら、商人の金の力に屈する時代でした。絵師・英一蝶も風紀を乱した罪で長い間島流しにされます。現代社会にも通じます。

喜んで下さい。今、江戸時代でも出来なかった贅沢が簡単に出来ます。茄子の漬け物を肴にもっと冷たい冷酒を呑む事も出来ます。最近は少し朝夕が肌寒いので燗酒で頂き事も出来ます。幸せな時代です。ありがたいです。その代わりに多くの問題に直面しています。

個人を主張するばかりで公(おおやけ)がないがしろにされています。
エコというよりエゴの時代です。
人が人を思いやれば世の中はもっとよくなるのでしょうが、訳の分からないことばかりに驚きも麻痺させられそうです。

今日のテーマが茄子だけに、そう「なすがまま」と言う落ちが付きます。

天候不安定な折、気分もすぐれません。
夏の疲れが出る頃です。心穏やかにお過し下さい。

最後までお付き合い下さいましてありがとさんです。