''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

京都国立博物館 「細川家の至宝 珠玉の永青文庫コレクション」を堪能 より。

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朝から秋晴れの予感です。
昨日も天気が良かったですね。
今日も、清清しい天気のようです。

昨日は、そんな中、京都国立博物館に細川家の至宝展を見に行っていました。
なかなか見れませんからね。
意外に空いていました。

並ばずに入館出来ましたし、中も意外にゆっくり見る事が出来ました。
やはり、行楽の秋晴れで、他に行かれたいたのかもしれません。

前期後期で、展示の入れ替えもあります。
今回の至宝展、いろいろお宝ありましたが、武具刀剣の国宝が多かったですね。

国宝の時雨螺鈿鞍、国宝・古今伝授の行平の太刀、国宝・名物庖丁正宗、国宝・日本一則重の短刀、国宝・生駒忠光、それに護立氏秘蔵の重要文化財・守家の太刀は、圧巻でしたね。

鍔や三所物も凄かったです。
又七、金家、西垣勘四郎、後藤乗真の見事なお宝です。
これだけ盛り沢山のお宝を、見られる機会は滅多にないですね。

私は、国宝・古今伝授の行平の太刀を見たくてこの展示に行ったくらいです。
その展示で、予てより一度見たかった国宝・名物庖丁正宗、国宝・日本一則重の短刀も見られたのは、もうけものです。

私の愛読書の一つ『新・日本名刀100選』(佐藤寒山著 秋田書店出版)の名刀を一つ一つ、見ていくのが、楽しみの一つです。
大夫とその数も増えました。
今回一気に、二つも消えました。

これは、大きな収穫です。
この辺は、ゆっくりと特殊で記事にして行きます。
興奮冷めやりません。

能や茶器と言った細川家のお家芸も、もちろん充実でしたね。
それに書画もなかなか見れない名品の山です。
さすが名門の細川家です。
室町より続く名門の家柄です。

戦国時代、安土桃山時代徳川時代、明治・大正・昭和・平成と、難しい世情の中で、その先見の銘により、家を存続して来られたわけです。
そして、平成の世には、日本の総理まで輩出した。

まさに天下統一の彼岸まで達した家柄です。
現当主で、元総理の細川護煕氏の講演も8日にあったようです。

このお宝の中、私の一番のお気に入りは、仙厓義梵の『花見図』です。
国宝でも重要文化財でもありません。
墨で描いた単色の花見の様子です。

仙厓義梵(せんがい ぎぼん 寛延3年(1750年)~ 天保8年(1837年))は江戸時代の臨済宗古月派の禅僧であり、画家でもあります。
その作風は、禅味溢れる絵画で知られています。

美濃国で生まれで、博多の聖福寺の住持を二十年務め、多くの禅の絵画を残されています。東京の出光美術館は、仙厓の絵のコレクションで知られています。(Wikipedia参照)

もちろん、私もこの仙厓義梵は知っていましたし、絵も見た事があります。
その中でも、この『花見図』は傑作ですね。
絵の中に、文字が書かれています。

「楽しみハ 花の下より 鼻の下」とね。
陽気に花見をしている様子です。
宴会もありですね。

鼻の下、つまり口です。
花より団子の口ですね。
私も酒肴の口です。

団子と言えば、香川照之氏改め、市川中車の息子・市川団子の親子、同時に歌舞伎の進出の記事を思い出します。
やはり、猿や亀やと、動物シリーズかと思っていました。

大河ドラマ龍馬伝」の岩崎弥太郎といい、「坂の上の雲」の正岡子規といい、役者魂を感じましたね。
いい役者さんです。
それが、歌舞伎と言うと、なかなか想像が付かないですね。

やはり、花見と言えば、花より団子、いえいえ、花よりお酒ですよね。
花見酒は、いいです。
そこに描かれている花見の何とも楽しそうです。
人が楽しげなのが、はっきりと分かります。

筆が、生き生きと動いているのが、分かります。
国宝や重要文化財の名目は付いていませんが、心に残る名品です。
先々代の当主、護立氏もこの絵を好まれたと聞いて、納得です。

難しい禅の言葉を記すより、庶民の目線に見える暮らしの中にこそ、幸せを感じます。
日々の暮らしの中にこそ、幸せも仏の道もあると考えています。
目の前にある道を歩むだけです。

早道も抜け道もありません。
一歩一歩、進むだけです。
いずれ、長安に到着することを念じます。

義梵さんの辞世の言葉は「死にとうない」だという逸話があります。
それも本心でしょうね。
私も死にたくないです。

禅の極致、禅僧の言葉でなく、人間義梵さんの言葉と思うと、感慨深いです。
あせらずともいずれ、黄泉に旅立ちます。
それまで、現世の修行を続けるだけです。

花も見て、月を見て、旬を食らいて、酒を呑む。
そんな日常に感謝です。
ありがたい仏縁に通じていることに安堵します。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、鼻の下のように長い話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。