''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

花房から見える色の世界より。

今日も、昨晩からの雨降りですね。
気分を少し変えてみます。

 

写真は、少し前に行った北浜のバラ園の写真です。
見たことがない変わった綺麗なバラの花の写真を出す機会がないので、いつか話しのネタに使おうと企画していました。
赤い綺麗なバラですね。
イメージ 1

花房と言えば、英一蝶を思い出します。
一字で書けば、英(はなぶさ)ですね。
なかなか知らないと読めません。
絵師の英一蝶か、任侠の大親分の名前ですね。

 

大河ドラマ元禄繚乱』なら、片岡鶴太郎さんのイメージが強いです。
今じゃ、連続テレビ小説梅ちゃん先生』隣の親父 安岡幸吉 役としてよく目にします。

 

時は、元禄時代、江戸時代のバブル期です。
政治は、五代将軍綱吉公の御世です。
犬公方と呼ばれる変な将軍様です。

 

世継ぎが生まれないのは、仏の帰依が足りないと、生きとし生けるものすべての、生類を哀れむ定法を発布します。
特に戌年(犬年)生まれの綱吉公は、その哀れみの対象を特に「犬」にした。
人の暮らしより、お犬さまです。
幕府の経費も、犬の為に破綻しています。

 

それとは、逆に商人の経済が、最高潮です。
紀国屋文左衛門もこの時期の人です。
みかんで財をなした噂ですが、本当は材木で利益を出したと言うことになります。
江戸の名物は、火事と喧嘩です。

 

一度火事が起こると、あっという間に、大火となります。
でも、慣れっこの江戸では、火事が治まれば、すぐに復旧作業になります。
東日本大震災の被災者への、政府の対策とは、雲泥の差があります。

 

火事から1週間過ぎれば、すぐに建築の普請が始まります。
材木を安全な場所に大量に確保できる大店の材木商は、財が増えます。
逆に、それは美味しいと、大名家も、それに習って、借財して材木を買い付ける。

 

ただ、江戸家に置いていたら、火事で燃えてしまって、残ったのは借財だけという、武家の商法で、債務が増えるということも多々あったようです。

 

とりあえず、商人の勢いが止まらない。
大商人は、贅沢な暮らしをするわけです。
ただ、やり過ぎると、幕府から私財没収となります。

 

今でも続くような大店は、そうした散財よりも、文化貢献が大きかったです。
まさしくサロンのように、文学や絵画の分野で、パトロンになって、それらを楽しむわけです。

 

そこには、当時の一流の文化人が集います。
英一蝶もその一人です。
絵師の酒井包一もその一人です。
ただ、大老格式の家柄、播州姫路15万石・酒井雅楽頭家(うたのかみけ)の血筋です。

 

そんな浮かれた時代の中、武士の本分の筋を通して、主君の恨みを晴らした「赤穂浪士」事件に、市民が喝采したわけです。
もちろん、「武家の鑑(かがみ)」として、武家も拍手喝采です。
腐った政治のその意味を問うたところに、意味があったわけです。

 

ただ、政治風刺に、庶民が喝采した。
やり過ぎたのが「英一蝶」です。
その咎により、遠島です。

 

辛かったと思いますね。
江戸に残した母のため、三宅島でも、精力的に絵を描いて、そのお金で生計を立てていたようです。
その三宅島の時代の作品を、「島一蝶」と呼ばれているみたいです。
全身全霊を掛けて、乏しい画材を工夫して使って、絵画を描いたことになります。

 

綱吉公没後、赦免されて、江戸に帰って来ます。
時に、齢58歳ちかくです。
その後、北窓翁という画号にして、大作を残すと聞きます。

 

私の中では、芥子の話が忘れられません。
宝井其角島流しになった一蝶を思い、手紙を出しました。
過去の記事にも書き記しています。

 

その中の俳句に、「初鰹 からしがあって 涙かな」 があった。
こん返歌に、「初鰹 からしがなくて 涙かな」 です。
三宅島に、残念ながら、芥子はなかったですからね。
ちょっと洒落ています。
イメージ 2

そんな話を知ってか知らずか、バラは綺麗に咲いていました。
「英」というより、「花房」の方が分かり易いですよね。
今年は、エリザベス女王即位60周年といい、オリンピックといい、「英」の年かもしれません。

 

花も、バラの花、それも真紅のバラとなれば、まさに大道です。
私の進むこの道も、長安に続く大道であって欲しいです。
疲れれば、休み、疲れれば、休みしても、諦めることなく、道を歩みます。
そんな元気を、英一蝶からも、バラの花房からも感じます。

 

ありがたいことに、私は仏縁を頂けています。
ありがたいと感謝して暮らしています。

 

日々の暮らしの中に、ささやかながら幸せがあると感じています。
ありがたいことです。
英一蝶も、赦免されて江戸に暮らした時は、日々の暮らしがこれほどありがたいと、感じたはずです。
まじめに絵師として活躍します。

 

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

 

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

 

最後まで、お涙頂戴、からし頂戴の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。