''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

池宮彰一郎著 『四十七人目の浪士』 より。

今日も朝から一騒動です。
貯まっていた不用品を整理して、午後に引き取りの業者さんを呼んでいました。
その為、朝からてんやわんやです。
獅子や瀬戸は、関係ありません。

 

昨日から泊っていた父にも、朝から手伝ってもらいました。
70代後半の父ですが、なかなか手際よく作業をしてくれました。
子供の頃には、いつもごろごろしていた父のイメージですが、仕事が建築関係でしたので、こうした作業には、慣れていました。
とは言え、現場を離れてはや10年経っても、昔取った杵柄です。

 

手際よく解体して、玄関に並べました。
あっという間に、処分品の山です。
軽四輪トラック1台分で、7000円のコースです。
高さ制限がありますから、普通の軽四輪トラックに荷台量からすると、70%ほどだと考えるのが、適当だと思います。

 

なかなか親切な業者さんでした。
ちゃんと、30分前には、場所の確認の連絡が入りました。
約束の時間の30分前には、到着して、10分ほどで積み込み完了です。
値段も、約束の7000円ぽっきりでした。
なかなか良心的な業者さんでしたね。

 

機嫌良くして貰う秘策の手を打ちました。
こっそりと、下から袖の下です。
温かい飲み物を最初に、渡して用意万端でした。
10分ほど積み込みですから、温かい飲み物も冷めていないはずです。

 

水心あれば、魚心有りと言います。
今月12月のサブテーマは、赤穂浪士です。
水心あれば、魚心有りと言えば、武士の礼儀でしょうね。
高家の吉良上野殿に、ご指南を受けるとなれば、それなりの礼節の作法が必要です。

 

内匠頭殿は、意外なほど細かい性格のご様子のご仁のようでした。
そんな気難しい主人に代わって、江戸家老が、吉良家にそれなりの気の効いた気持ちを、形にして見せれば、こんな不幸にならなかったかもしれません。
猫じゃあるまいし、鰹節じゃ駄目でしょう。

 

猫まんまに、してますかってね。
余りにも、行き当たりばったりしています。
深夜食堂では、ありませんけどね。

 

いえいえ、現代に帰って来れば、業者さんとの細やかな気持ちのキャッチボールです。
それが効いたのは、事実です。
少しオーバー気味でしたが、嫌な顔することなく、処分してくれました。
残れば、始末に困るお荷物になる所でした。
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赤穂浪士にあって、唯一天寿を全う出来た人物がいます。
寺坂吉右衛門です。

 

同一原作者の映画『四十七人の刺客』(監督:市川崑)にもなっていましたので、ご存知の方も多いと思います。

 

大石内蔵助を名優・高倉健さんが演じます。
いやはや、何とも言えず、渋いです。
堀部安兵衛役の宇崎竜童さんも、良かったです。

 

この『四十七人目の浪士』にあっては、脇役の寺坂吉右衛門が主人公です。
しかし、いろんな密命を果たした後、江戸も舞い戻り、大目付・仙石伯耆守に自首したことにより、この軽輩の扱いが大変なお荷物になりましたね。

 

世の中は、赤穂浪士の吉良討ち入りに喝采です。
武士のも、町人も、赤穂贔屓です。
ここにあって、生き残った赤穂浪士寺坂吉右衛門が、自首したとなれば、大変厄介な扱いになります。

 

切腹させることもままならず、かといって生かすとなれば、手落ちがあったことが露見します。
赤穂浪士に好意的な大目付・仙石伯耆守が、目こぼしした経緯があります。
ですから、難しい選択肢しか残りません。

 

この小説には、こんな一風風変りな主人公の話が、満載です。
後になって、いろいろな記録を留めることになります。
長い時間の経過の中で、記憶違いが多いようです。
それが、逆にこの真実を分からなくする原因でもありました。

 

真実が知りたいと思うのですが、どうも寺坂吉右衛門が、話したがらなかった経緯があると思います。
47人の1人として、当事者として、どうも納得出来なかったと思われます。
それは、自分一人が生き残ったと言う事でしょうね。

 

やはり、足軽であったが故に、武士として同じように、切腹の沙汰を受けることが出来なかった、そんな思いのように思えます。
お荷物では、ありませんよ。
寺坂吉右衛門にしか出来なかったお役目です。

 

内蔵助の秘策の矢が、死んでもなお、幕府に信を問います。
世間様のお上に対する目が、怖かったでしょうね。
お犬様達等に対して、散々な目にあわされた恨みかもしれません。
憐れむところが、勘違いの綱吉公でしたからね。

 

とりあえず、我が家には、ある程度の荷物がはけただけで、あがたいです。
少し疲れましたが、やれ終えて、ほっとしました。
今夜の晩酌タイムが、楽しみです。

 

日々の暮らしの中に、ささやかな幸せがあります。
これも、ありがたい仏縁を得たと、感謝しております。

 

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。
それを願うばかりです。
今日も一日、私も世の中も、平穏無事でありますようにと念じます。

 

最後まで、軽輩のお荷物ならぬ軽四のお荷物の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。