''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

マグロのブツから見える世界 より。

朝から寒いです。
スクーターで走る朝の風は、顔にかかる風は冷たいです。
ヘルメットが曇りますので、カバーを少し開けます。
鼻が痛くて赤くなりそうです。

 

風誘う 鼻よりもなお我はまた 首の痛みを如何にとかせん

 

通院している首と肩の痛みが出来ます。

 

そりゃ、朝のと浅野と、違いです。

 

風さそう花よりもなほ我はまた 春の名残を如何にとかせん

 

浅野内匠頭の辞世の句にしては、出来すぎています。
その辞世の句は、現物がありません。

 

普通は、位牌と遺髪と共に、家老か瑤泉院の元に届くばすです。
取り調べに当たった目付の多門伝八郎の控えにしか、出て来ないにもかかわらず、とても有名な辞世の句となったのは、歌舞伎の芝居の為でしょうね。

 

最初から「赤穂浪士」の話から入りそうです。
でも、やはり、落語と同じで、枕は必要です。

 

今夜も冷えますから、軽く熱燗で、体も話も温めたいです。
イメージ 1

先日の晩酌に、手頃なマグロのブツが売っていたので、それを晩酌の肴にしました。
ネット動画で「おんな酒場放浪記」をよく見ます。
本家の酒場放浪記の吉田類さんのも、よく見ます。

 

「おんな酒場放浪記」のレポーターで写真家の古賀絵里子さんの楽しげな様子に、和やかな気分で楽しみに見ています。
少し不思議ちゃんキャラがいいんです。
そんな居酒屋にも、タコのブツやマグロのブツが出て来そうです。
同じレポーターの倉本康子さんの大好物は、タコというのも、庶民的にいいです。

 

日本酒が、呑みたくなります。
そんな影響もあって、マグロのブツを肴に、この日も晩酌です。

 

ゾウか、ブツと言えば、落語の「井戸の茶碗」の高木氏が、屑屋の清兵衛に、細川屋敷から声をかけます。
屑屋の清兵衛は、正直清兵と言われる正直者です。

 

裏長屋の浪人・千代田卜斎から預かった仏像も、背中の屑籠に入れていた所です。
そこに声がかかって、この古い仏像を購入します。
すると、仏像の中から50両が、出て来ます。

 

高木氏は、売った千代田氏の元に返したいと、申し出ます。(偉い)
「仏像は買ったが、中の金子まで買った覚えがない。金で金が買えるはずもなかろう」
なかなか言えない言葉です。

 

千代田は、金に困って先祖伝来の仏像を売ったとして、その金子を受け取らない。
困った挙句、長屋の大家が仲介に入ります。
高木氏に20両、千代田氏に20両、屑屋の清兵衛に10両で話がつきますが、千代田氏が納得しないので、代わりにそれに変わる品を貰って頂くことになります。

 

しかし、貧乏長屋に、20両のカタになるものはありませんが、先祖が使っていた汚い茶碗をそのカタに差し上げた。
それを聞いた高木氏の主君・細川越中守が、良き話じゃと、高木氏とその茶碗の目通りが許された。
良き家臣も持ったことに、感激してその茶碗を見ると、目つきが変わります。

 

「誰かある。鑑定家を呼べ」
すぐさま鑑定家が、参上します。
「殿のご推察の通り、この茶碗は、日本の土で焼かれたものにあらず、一国に代え難い名物・井戸の茶碗にございます」
と来たもんだ。

 

すぐさま、300両にてお買い上げです。
高木に依存はないが、困った表情です。
「すぐさま、屑屋の清兵衛を呼べ」と門番に命じます。
前回と同じく、150両ずつ分けると言っても、その方が有ろうはずがないです。

 

千代田卜斎が、いいことに思いついた。
屑屋に尋ねる。
「高木氏は、お独り身か?」
「単衣でなく、あわせは来ておられる」とトンチンカンな答えです。
「独身か?」
「独身」

 

それでは、150両のカタに、娘を貰って頂こととなります。
その仲介の労を、屑屋の清兵衛に頼みます。

 

娘は、身なりはお地味になれど、大変な美形ですので、もっと磨けば・・・・。
それは困る。
また、小判が出て来たら、困る。

 

これがオチです。
♪チャンリン チャンリン デンデン

 

落語、講談、浪曲では、よく登場する細川越中守の殿様です。
もちろん、赤穂浪士にも出て来ます。
46人が、四家にお預けになりました。
細川、松平、水野、毛利の四家です。

 

内蔵助は、細川家にお預けです。
当主・細川越中守綱利は、当夜に浪士と面談です。
異例中の異例です。
天下の大罪人に、細川の殿様がお会いになるのですからね。

 

「いずれも忠義なる振る舞い、感心のいたりである」と褒めた上で、「その方達を預かることは、武門の本望である」と言葉をかけたと言われています。

 

粗略な振る舞いをしないように家臣に命じます。
食事も、2汁5菜と、我が家より豪勢です。
この細川の殿様が、赤穂義士と言い始めた張本人の一人だとも言われています。

 

義士がどうかは、議論がある所なので、私は「赤穂浪士」と表記しています。

 

細川の殿様は、偉いと思います。
落語、講談、浪曲でも人気なのは判ります。

 

因みに、毛利の殿様も、浪曲でも出て来ます。
日吉川秋斉の『水戸黄門漫遊記』の中で、毛利大膳大夫です。
こちらは、少し遠慮気味です。

 

兎も角、この四家の赤穂浪士に対する待遇の良さは、誠に良かったようです。
ここに、浪曲などでも、外伝と呼ばれる浪士に繋がる縁の話が多いです。
縁だけに、塩が関係します。(ここは、なかなか上手いでしょう)

 

日々の串良の中に、ささやかな幸せがあります。
ありがたい仏縁に感謝しています。

 

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

 

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

 

最後まで、こんなマグロの有りでっか(鉄火)の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。