''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

てっぴ(ふぐ皮)で熱燗の晩酌のお供 より。

先日、近くのスーパーで、てっぴ(ふぐ皮)を見つけて購入です。
意外にしっかり入っていて、値段も298円と安すかったです。

ふぐと言えば、なかなか口に出来ない贅沢なものです。
とは言え、スーパーで見かけて買うのは、いつも鯖ふぐの一夜干しです。
グリルで焼いても、こりゃ美味いです。

とらふぐとなると、そりゃ美味いに違いないです。
一人で鍋するのには、ちょっと贅沢すぎます。
それなら、てっぴ(ふぐ皮)を肴に、熱燗を頂くのは、ささやか贅沢です。
きゅうりは、添えには外せません。
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酢の物感覚で、きゅうりを下に敷いています。
もちろん、見えるように盛り付けます。
これで、てっぴ(ふぐ皮)も豪華な一品に早変わりです。
てっぴ(ふぐ皮)だけ、器に盛り付けるのは、味もそっけもありません。

紅葉おろしを添えたいが、なかなかそんな手間はありません。
ですから、イチラーとして一味唐辛子をフリフリします。
気分だけでも、ピリ辛と淡白なてっぴ(ふぐ皮)がよく合います。
もちろん、味付けはポン酢です。

魚の皮と言えば、なかなか美味いものです。
その代表格は、鯛の皮です。
皮付きの刺身に熱湯をかけて、松皮造りにするのも、なかなか乙です。
鯛の皮の食感と、鯛の刺身の食感の違いも楽しめます。

松皮と言えば、先日6代目柳家小さん師匠の落語の「松曳き」を見ました。
何ともひょうひょうとして、フラがあって、意外に面白ったです。

父5代目柳家小さんと言えば、落語界初の人間国宝として、当代の名人ですね。
父・5代目小さん没後、当初6代目小さんは兄弟子10代目柳家小三治が最有力だったが、小三治は小さんを継がないとしたため、6代目柳家小さんを襲名した。(ウィキペディア抜粋・参照)
鈴々舎馬風さんの話からも伺えますね。

あまり、5代目の師匠と似ていませんからね。
少し変わっているとも聞きます。
真偽の程は知りませんが、お弟子を取らないとも聞きますね。

5代目のお弟子は、実力者が多いです。
その中でも、柳家さん喬さんの人情話は、いいですね。
落語の世界に引き込まれます。

もちろん、馬風さんの話は、滑稽の体表格です。
落語「長短」のマクラで聞いた、5代目の小さん師匠との師弟愛もうるっと来ます。

6代目の「松曳き」もなかなか楽しめましたね。
話の内容は、粗忽者の殿様と、家老の三太夫の話です。
月見をしようという話から、殿様が、築山の松を泉水べりへ移そうと提案するが、三太夫は先代の殿様のお手植えの松であるがゆえにも、枯らしてはいけないと、しばしお諌めします。

餅は餅屋と言う言葉ある通り、この日来ていた植木屋に尋ねて、検討することになります。
松曳きはしても、まずは枯れないと言う言葉に気分がよくなり、植木屋と酒宴の催します。

その最中、三太夫に国表より早馬にて書面が届いたという知らせを受けて、三太夫は自室に戻り、手紙を拝見する。
すると、そこには「国表において御殿様、姉上様、御死去」、これは一大事と殿様に言上します。

これを聴いて、深く沈み込む殿様です。
しかして、三太夫に姉上様の死因をお尋ねするが、そこまで読んていなかったと下がって、書面を調べ直します。

そこで、大変な失態をしたことを発見です。
「国表において御貴殿、姉上様、御死去」であったのを、読み違えて殿様に言上してしまった。
三方の用意をして切腹すると言い張るが、家来がこれを制します。

とりあえず、間違いであったことを、殿様に申し出ますが、いたくご立腹です。
そら、三太夫の姉と、殿様の姉上様の逝去を間近ったのですから、怒って当然です。
お役御免、蟄居して切腹の沙汰が、その場で下ります。

オチは、もともと殿様に姉上は、居なかった言うことです。
それを「殿がもともともいなかった姉の死を悲しんでたことに気づく」ところが面白いですね。
何とも、粗忽な殿様と家来ですね。

しかし、偉大な父を持つと、やはり大変だと思います。
何か付けて比べられます。
それでも、6代目小さんを継いだ以上、これからも試練は続きますね。
私は、意外に面白かったですよ。

仏法世界でも、同じようなことがあります。
お釈迦様には、子供が居ます。
羅ご羅(らごら・羅睺羅)さんです。
釈迦十大弟子の一人で、密行第一や学習第一と言われています。

お釈迦様が出家される前に出来た子供です。
父について出家しました。
しかし、偉大な父を持つと、普通に頑張っても、それを認めてもらえないようです。
お決まりの紆余曲折を通って、釈迦十大弟子の一人して、崇められています。

人には、それぞれ人にはわからない苦しみがあるものです。
金持ちには、金持ちにしか解らない悩みがあります。
もちろん、貧家には貧家しか解らない悩みがあります。
しかし、貧家にしか解らない幸せもあります。

こんなてっぴ(ふぐ皮)ときゅうりで、ご馳走気分で熱燗飲める喜びです。
一味がぴりりと効いて、何とも言えずポン酢との相性がいいです。
熱燗が、進んでしょうがないです。
たっぷり入っていたので、2回に分けてお替りしましたよ。

ささやかな幸せが、ここにありました。
ありがたい仏縁のお蔭です。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、てっぴようし(突拍子)もない話、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。