''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

什景湯麺

かつて書いた望郷の味として[五楽]を紹介したことがあります。
什景湯麺と書いて何だかお分かりになりますかね。

「什」は日常的ないろいろな物、「景」は景色、つまり、いろんな物が入っている風に見えるという意味でしょう。湯はスープですね。そして、麺です。

五目そばですね。

中国音で発音しても通じないと思います。
でもメニューに書いてあります。ラーメンも「柳麺」です。すべてが中国表記です。
下にカッコ書きで日本語が書かれています。

それなにのに最後のメニューは「オムライス」です。辻褄(つじつま)があいません。
ここまで書くなら、卵包紅飯とでも書いてカッコ書きで、オムライスと書いて欲しいよね。
卵包紅飯は、かんとうしょうえの造語です。こんな風には書きません。
なんて書くのか、よっしーさんに聞いてみないとね。
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とりあえず、五目そば(460円)です。
前回紹介したときは、ちゃんぽんでした。
今回の五目そばと一見同じに見えます。
ただ、ちゃんぽんには、とろみが付いていますが、五目そばには、付いていません。
肉入り野菜たっぷりスープに麺が入っているという感じです。
ですから「湯」というスープの文字が入っているんですね。

スープと言うと、鶏ガラベースに人参・玉ねぎ・ねぎなどの香味な野菜としょうがが入っているシンプルなものです。
スープ鍋の中を覗いたりはしていませんよ。

色は醤油味に見えますが、シンプルな中華スープで、どちらかと言うと塩ベース気味の味です。少しの香り付け程度の醤油の味がするという感想です。
後はこれと言った味でなく、豚肉の味、溶き卵、キャベツ、玉ねぎなどの野菜の旨みを感じます。ぶつ切り豚肉もたっぷり入っています。

特にこれと言って飛びぬけて「うまい」と言うものではありません。
でも、私には懐かしい味です。私には美味しく感じます。

一口スープを飲むと仄かに塩味と野菜の旨みが立ちます。少し薄く感じます。
最後まで食べるにはこれくらいの方がいいですね。
口中で緩やかに味のハーモニーをかなで(KANADE)ます。本当に肉入りスープに麺を入れたような感じです。優しい味と表現が的をえます。

京都にはいろいろと有名なラーメン屋があります。この店からも歩いて行ける距離に行列の出来る二店が並んでいます。京都通ならすぐにお分かりですよね。京都駅近くというと分かりますからね。

五楽は、多分雑誌のラーメン特集にも載ることがない町の中華屋さんです。
昭和、40年後半から50年代の香りがします。昭和のまんまです。昭和の香りです。
ここの味が、こどもの頃行った家の近くの「清水」という中華屋さんに似ているんですよね。
望郷の味です。今食べても同じかどうか分かりません。
でも、こんな素朴な味です。店の雰囲気もそんな感じです。

TBSドラマ「渡る世間は鬼ばかり」、最初の頃の「幸楽」のイメージですよね。
先代のご主人浅野さんがいた頃です。
当時は中華屋さんが主流で、ラーメン屋と混同されていた時代です。
私が、求めるのもそんな中華屋さんのラーメンです。流行のラーメンも美味しいです。

京都のラーメンというと豚の背脂系のスープが主流です。
しかし、鳥と野菜のシンプルなスープは飽きがこないです。
飛びぬけて美味しい味でなく、時々食べたくなる、食べても飽きない味ですね。
この味がお腹と心を癒してくれます。

もっと探せばあるのかもしれませんが、他に見かけない味です。
人様にはお薦めは出来ませんが、そんな自分だけの味は皆さんお持ちですよね。
そんな味と空間に郷愁を覚えます。

なんともありがたいと思える瞬間です。
食べながら、また来ようと思っていしまいました。

最後までお付き合いくださいましてありがとさんです。