''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

「葱や 平吉」にて、

寒い京都が時折続きます。
今日は、日差しもあって昨日と違って、いい天気の予感です。
京都の冬は寒いです。
底冷えと言われる盆地独特の冷えがあります。

 

こんなとき何か温かいものでも食べたい。
先日、四条河原町に行ったおり、ちょっと気になる店を見つけました。
「葱や 平吉」です。
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高瀬川が四条を過ぎた位から、緩やかに曲がります。
この曲がった辺りの高瀬川沿いにあるお店です。
なかなかご存知のない穴場です。

 

店の前は、食べ物屋と言うよりは、八百屋さんですね。
葱やたまねぎや、大根やらと積み上げてあります。

 

そっと覗くと、大人の雰囲気の店内です。
私も一人では入りにくいので、助っ人と一緒に入りました。
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私、今日の定食、「大根と鶏の辛みそ煮」(880円)を頂きました。
真っ赤です。
大根も色が付くほどに、赤くなっています。

 

鶏肉は、から揚げを食べよい大きさにカットしてあります。
少し辛いですが、あつあつウマウマです。
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やっぱり、色から見ると辛そうです。
でも、辛いのがそれほど得意でもない私でも大丈夫です。
汁まで全部飲み干すのは、無理にしても、あつあつの大根にはインパクトがあります。

 

私の前には一升枡に刻んだ葱が山盛りです。
屋号も葱やというだけに葱にこだわっていますね。

 

この定食の小鉢も葱の煮付けに、鰹節がワンサカ乗っています。
こばんは、玄米か白米をチョイスです。
お替りは無料です。

 

お隣の助っ人は、とろろベースごはんものをチョイスです。
なかなか、とろろいっぱいで、精も付きそうです。
色のきれいなとろろです。

 

大抵の方が、うどんを食べています。
小さいごはんが付いて、うどんは土鍋や行平鍋に入っています。
どれも、900円前後と手頃とボリュームがあります。
温まります。

 

お酒も数多くそろえてあります。
珍しく、ここではノンアルコールとなりました。
次回は是非、昼間から池波正太郎ごっこと、行きたいです。

 

いいお店を見つけました。
お店の前の写真は付けません。
隠れ家的な店にとっておきます。
それにしても知らないと分からないお店です。

 

そばもいいけど、たまにガッツリとした昼ごはんなら、ここに来てしまいそうです。
大満足の昼ごはんです。
ちょっぴり呑みたかったです。
がまんがまんの昼ごはんです。

 

葱は独特のにおいです。
前にも書き記しましたが、葱は、根の臭気、つまり「き」は臭いという意味です。
土の根っこに生えている臭いものという意味です。
古名は「き」です。

 

魚を古名「な」というのと同じですね。
「な」は菜っ葉の「な」でもあり、おかずと言う意味合いもあります。
魚は今でも、岩魚(いわな)とというように「な」の文字が残っている魚もありますね。

 

ネギというと、落語の「たらちね」ですね。
滅茶苦茶育ちのいい女性が、長屋の職人・八っさんに嫁いでくる話ですよね。

 

大家の紹介で、嫁いだ日に初めて顔をあわせます。
連れて来たまま、大家は気利かせて、そうそうに退散です。
しかし、名前を聞いていなかった。
嫁に名前を尋ねた。

 

自己紹介です。
「父はもと京都の産にして、姓は安藤、名は慶三。あだ名を五光。母は千代女と申せしが、三十三歳の折、ある夜、丹頂の夢を見て孕めるが故に、たらちねの体内をいでしときは、鶴女と申せしが、成長の後これを改め「清女」と申しはべるなり」

 

八っさん、これをすべて名前と思い込んで、長い名前で職人なので、平仮名で書いてくれるように申します。
要するに、昔風に呼ぶなら、お清さんですね。

 

翌朝、嫁が起こしに来ます。
「あらー、我が君―」
用というのは、一文字草を買うかどうかです。

 

ネギ・ねぎ・葱を、宮中の女房言葉で「一文字草」と言うようです。
確かな、平仮名の「し」のように、線が一筋ですからね。
いちいち、葱を買う買わないかで、起こされて相談されても困りますよね。

 

落ちは、「飯を食うのが『恐惶謹言(きょうこうきんげん)』なら、酒を呑むのは『依(よ)ってくだんのごとし』か 」となります。
♪ちょうど時間となりました。(浪曲風に)

 

ご存知、「たらちね」は「母」にかかる枕詞(まくらことば)です。
寒い夜に、葱たっぷりのうどんか鍋に、暖をとって温まりたいです。
もちろん熱いのを付けます。
呑んで横になる時の、「枕」にさせてもらいます。(♪チャン・チャン)

 

今日も平穏無事に一日過ごせるように手を合わせます。
ありがたいと感謝の気持ちも、ハンカチと一緒にポッケに入れて来ます。

 

最後まで、葱だけに案(餡)外、あっさりにお付き合いくださいまして、心よりお礼申し上げます。