''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

アンコウ鍋にて、温まらむ。

寒さの厳しい京都です。
天気は良くても底冷えという言葉の通り、足元から手足から冷たくなります。
盆地独特の冷える現象ですね。

海の地より離れた古都にも暖のとり方はいろいろです。
夜の食事は、そんな中でも温かい物が御馳走です。
今日は、アンコウ鍋にしませう。
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アンコウの身は、弾力があって、骨についた身までしゃぶつきます。
大きなアンコウでなく、小さいアンコウの身の部分だけを、切らずにまるのまま販売です。
吾庖丁にて、ぶつ切りにす。

豆腐、白菜、しめじとシンプルな中に、切ったアンコウの身を投じます。
出汁は昆布のおザブを忍ばせて、しっかりとその旨みを行渡らせています。
汁は、昆布とアンコウとしめじの味が三味一体の鬼神と化します。
「うまい」です。

味付けは、ポン酢にて、かんずり、一味の二つの赤い花を添えます。
紅一点なら、取り合いが有ってはなりませぬ。

今日は、白地の器に、白菜の緑、しめじの茶、豆腐の白とかんずり・一味の赤が、品良く灯火を点けています。

マッチ売りの少女の見た暖炉の明かりでしょうかね。
「マッチはいりませんか?」
禁煙が進む今日では、マッチも風前の灯火です。

家近くの疎水からは、比叡山が見えます。
その比叡山の燈る薄明かりかもしれません。
「疎水にて 比叡の山の 薄明かり」

ぱっと心の中まで温かくなります。
もちろん、熱いのはお供に付けます。
体が温まります。

空腹という最高の調味料が、そこに入ります。
「うまいです」

ありがたいと感謝の気持ちで、心が満ち足りています。
ささやかな幸せがここにあります。
日々の生活の中で、「よかった」を探します。

今日も平穏無事に過ごせますように、手を合わせるだけです。

最後まで、話だけのご相伴頂きまして、心よりお礼申し上げます。