お天気もよい古都京都のゴールデンウィークの始まりです。
ありがたいと最初から感謝モードです。
ありがたいと最初から感謝モードです。
落語、講談、そして浪曲です。
私は話芸が好きです。
それでも、泣き笑いは必要です。
笑った後に涙する。
涙の後に笑いです。
枝雀さんのいう「緊張と緩和」ですね。
笑った後に涙する。
涙の後に笑いです。
枝雀さんのいう「緊張と緩和」ですね。
引き込まれる演者の世界です。
今日は、浪曲の中でも、分かりやすい名人京山幸枝若さんの浪曲話です。
演題は「千人坊主」です。
この話は、名人大工・左甚五郎の話です。
天下のご意見番・大久保彦左衛門が左甚五郎の谷町(パトロン)です。
仙台侯、お抱えの当時日本一の飯田淡渓と、三蓋松に鷹の彫刻で勝負です。
見事に、左甚五郎の勝利です。
今日は、浪曲の中でも、分かりやすい名人京山幸枝若さんの浪曲話です。
演題は「千人坊主」です。
この話は、名人大工・左甚五郎の話です。
天下のご意見番・大久保彦左衛門が左甚五郎の谷町(パトロン)です。
仙台侯、お抱えの当時日本一の飯田淡渓と、三蓋松に鷹の彫刻で勝負です。
見事に、左甚五郎の勝利です。
この鷹を持って、千代田の城に登場しては、諸侯に自慢しています。
ここで、見えるのは大名と旗本の確執です。
外様大名と旗本は仲が悪いのです。
特に、三河以来の譜代の臣である大身旗本と外様大名の仲は悪いですね。
ここで、見えるのは大名と旗本の確執です。
外様大名と旗本は仲が悪いのです。
特に、三河以来の譜代の臣である大身旗本と外様大名の仲は悪いですね。
徳川の天下にしたのは、8万騎の旗本あったればこそです。
それを後から、天下の風向きを見て、徳川に従ったというだけで、万石、何十万石と大名の地位にいます。
それを後から、天下の風向きを見て、徳川に従ったというだけで、万石、何十万石と大名の地位にいます。
この話は、仙台伊達藩と旗本大久保彦左衛門の戦いで、旗本が勝利した縮図です。
自慢たらたらと大名に物申します。
彦左衛門は、大身3000石です。
自慢たらたらと大名に物申します。
彦左衛門は、大身3000石です。
神君徳川家康公よりご遺言により、天下のご意見番(相談役)とのお役を終身拝命です。
(話の上だけです。そんな役職はありません。天下の副将軍と同じです。俗にいうならと言う程度ですね)
その折、家康公愛用の紫の頭巾を拝領します。
(話の上だけです。そんな役職はありません。天下の副将軍と同じです。俗にいうならと言う程度ですね)
その折、家康公愛用の紫の頭巾を拝領します。
この頭巾を着けている時は、家康公が話しているのと同じです。
天下の将軍、家光と言えども従います。
ご意見無用と言いそうになれば、紫の頭巾をちらちらと見せます。
「そうでは・・まあ・・そうじゃのう」
と家光も逆らえません。
天下の将軍、家光と言えども従います。
ご意見無用と言いそうになれば、紫の頭巾をちらちらと見せます。
「そうでは・・まあ・・そうじゃのう」
と家光も逆らえません。
もし出来ないなら、彦左衛門のご意見番の紫頭巾を取り上げるという話に変わっています。
しかし、彦左衛門引っ込みが着かなくなってしぶしぶ請合います。
薩摩守の注文の品は、向こう100日の間に、5寸四角(15cm四方ぐらい)の板の中に千人坊主の彫刻です。
無茶苦茶な注文です。
しかし、彦左衛門引っ込みが着かなくなってしぶしぶ請合います。
薩摩守の注文の品は、向こう100日の間に、5寸四角(15cm四方ぐらい)の板の中に千人坊主の彫刻です。
無茶苦茶な注文です。
急いで、この千人坊主の話を左甚五郎のところに、彦左衛門が持っていくと、あっさり甚五郎に断られてします。
師匠・墨縄甚兵衛からの忠告にあったのです。
師匠・墨縄甚兵衛からの忠告にあったのです。
師匠から、5寸四角(15cm四方ぐらい)の板の中「千人坊主」は、999人まで出来て、後一人の坊主の名前が分からず、自害した雲渓(運慶をもじったものでしょうね)や消息不明となった狩野探幽の話を聞かされていました。
しかし、無理と分かっていてもやるのが男、恩人のためにと命をかけて彫刻します。
やはり、最後の一人の名前が分かりません。
未完成のままです。
やはり、最後の一人の名前が分かりません。
未完成のままです。
彦左衛門は、999人か1000人か、相手には分からないと持ていこうとします。
左甚五郎は止めます。
天下に自分の未完成を世に出すことは出来ません。
左甚五郎は止めます。
天下に自分の未完成を世に出すことは出来ません。
仕事疲れから、眠ってしまった甚五郎が、不思議な力で目覚めます。
表の方に引かれていきます。
外には旅の墨染の僧です。
この僧は何もかも知っていました。
表の方に引かれていきます。
外には旅の墨染の僧です。
この僧は何もかも知っていました。
この僧から、最後の一人坊主の名前を教えてもらいます。
それに1000人坊主にする方法も教えてもらいます。
それに1000人坊主にする方法も教えてもらいます。
何と、四天王寺を作った聖徳太子が、この1000人目の坊主というのです。
大工の祖先といいます。
丁々発止(ちょうちょうはっし)のやりとりですね(ゆうじも蝶々も出てきませんけどね)
もちろん、この僧は、姿を消し、何あろうこの僧が聖徳太子という設定です。
大工の祖先といいます。
丁々発止(ちょうちょうはっし)のやりとりですね(ゆうじも蝶々も出てきませんけどね)
もちろん、この僧は、姿を消し、何あろうこの僧が聖徳太子という設定です。
四尺五寸、聖徳太子の木像の首から紐かけ、出来上がった5寸四角板の999人の「千人坊主」の板に紐付けて、これで1000人とすることで、ご注文の「千人坊主」の出来上がりです。
島津公に、甚五郎は食って掛かります。
千人坊主を依頼した以上、一からその坊主の名と寺の名前を、存じておられるのかと、尋ねます。
人の命をかけたおふざけに釘を刺したというところです。
千人坊主を依頼した以上、一からその坊主の名と寺の名前を、存じておられるのかと、尋ねます。
人の命をかけたおふざけに釘を刺したというところです。
この話を、曲師・藤信初子、小池菊江の三味線が、幸枝若の浪曲の節回しを盛りたてます。
音源は、ローオンレコードですね。
音源は、ローオンレコードですね。
なかなか聞き応えがあります。
名人芸ですね。
脂も乗ってる時代です。
いい出来ですね。
名人芸ですね。
脂も乗ってる時代です。
いい出来ですね。
芝居にもなったりしています。
時代背景も知っているともっと楽しめますね。
(すこし訂正を加えました)
時代背景も知っているともっと楽しめますね。
(すこし訂正を加えました)
この話芸に、ありがたいと感謝します。
いい時間を過ごせました。
いい時間を過ごせました。
今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。
最後まで、呑み手の話にお付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。