''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

具たくさんの「かす汁」三昧 より。

朝から雨の京都伏見の地です。
昨晩から降っていましたが、朝まで続くとは思いも、よらなかったですね。
しとしと降る雨です。

その雨の為でしょうね。
暖かいです。
三月並の気温だとニュースで言っていました。

その為、豪雪地方では、雪崩(なだれ)の可能性が強くなっています。
雪の多い地方の方は、注意して下さい。

晴耕雨読とはよく言ったものです。
しかし、仕事はなかなか困難な状況です。
気分的には、成功飢独でしょうかね。
成功と失敗は紙一重ですね。
何かの気転で変るのでしょうが、少し苦しめないといけません。

昨日は、少し早い目に仕事を切り上げで、何か温かい物でも食べて元気を出さないと思い、好物を作りました。

かす汁です。
具たくさんです。
大根、人参、白菜、蒟蒻、小芋(里芋)、白ネギ、玉ねぎ、豚肉、豆腐、揚げさんです。
いっぱい食べたくて、中鍋2つに分けて作りました。
イメージ 1

天に青ネギを盛り付け、一味唐辛子をフリフリします。
イチラーですからね。
かす汁に、一味のインパクトは必要です。

出汁もよく効いています。
豚肉の脂も、適度に効いて、甘く感じます。
三枚肉のバラ肉でなく、手頃な切り落とし肉を使いました。

酒かすの香りがいいです。
下触りも滑らかです。

我が家のかす汁は、味噌ベースにすることが多いです。
塩だけで味を調えた真っ白なかす汁も美味いですが、これを肴に一杯呑みます。
その為には、味噌ベースにして、具たくさんの野菜の入ったものが、私の好みです。

美味いです。
蒟蒻の食感、大根の歯ごたえ、人参の食感、小芋の柔らかさ、揚げさんの油の風味、渾然一体となって、かす汁に八重九重の味のハーモニーを奏でます。
自我自賛です。

大根も人参も、拍子切りにしました。
荷崩れ防止と、食感を楽しむ為です。
蒟蒻も揚げさんの、それらに揃えました。

揚げさんは、うまいね。
油の香りがいいです。
具材が、私私と自分のを主張してません。
かす汁としてのうまさです。

禅の言葉に、「眉毛横眼上」(びもうげんじょうによこたわる)と言うのがあります。
眉毛とは、まゆげですね。
眉毛(まゆげ)は、眼の上にあります。

当然です。
つまり、眉毛(まゆげ)は、眼の上にあるから、自分の方が上席にあって偉いとは言いません。
ただ、眼の上に横たわっているだけです。

当然と言えば当然の事です。
当たり前のことが、当たり前にあり、当たり前のことを行うだけです。
これが、禅の真髄なのかもしれません。

特別に修行でなく、日常の暮らしの中に、真髄があると思っています。
食事を作るのも、食事をするのも、当然日常であり、当然修行です。
座禅するのが、修行ではありません。
どこにあっても、道場ですからね。

しかし、当然ということが、言うは易し、行うのは難しいです。
諸悪莫作衆善奉行(しょあくまくさ しゅぜんぶぎょう)の白楽天と道林和尚の会話を思い出します。
「悪い行いはしないで、いい行いをしましょう」の意味なれど、分かっていも、なかなかすべて行うのは、やはり難しいです。

『南方録』の利休居士の茶の極義を尋ねられた時の答え、「夏はいかにも涼しいように、冬はいかにも暖かなように・・・」にを思い出します。
そして、その会話を聞いていた笑嶺和尚の「諸悪莫作衆善奉行」の言葉の引用は、深いですね。
「秘する花はない」と言われる通りなのでしょうね。
秘する花についても、過去に記事にしています。

二天一流の開祖でもある剣豪・宮本武蔵の『五輪書』に、「太刀は振りよきように、静かに振るもの」と書かれているというのをネットで見つけました。
自然の振る舞いを、自然と身に付けることの難しさを感じます。
達人になれば、言われることも似てくるのでしょうかね。

宮本と言えば、武蔵殿より、「宮本無茶師」(「『南坊録』 中村直勝著 浪速社」)の方がよかったです。
読み終わると、不覚にも、一筋の涙を流してしまいました。
「一本それまで」してやられました。

私もそれらを実践しています。
冬は、温かい物を食しています。
昨晩と今晩、かす汁三昧です。

こんなうまい修行なら、苦になりません。
その分、体の肉になります。(ここしか、笑うとこないですよ。ねぇー、とおるちゃん!!)

こんな美味いものを「かす」と言うなかれです。
しかし、かす汁をかすと呼んでも、その意は微塵もありません。

酒かすも、かすと言われて怒ったりしません。
酒かすも清酒も、自分の方が偉いとはいいません。
私には、どらも美味いです。

ありがたいことです。
何事も感謝できますね。
温かい食事、具たくさんのかす汁、ありがたいです。
自分で作って自分で食べる。
それでも、何かに感謝したいです。

何かの力で、生かさせ貰っていることでしょうね。
私には、それが仏様です。
ありがたいです。

日々の暮らしの中にこそ、幸せがあります。
花を見て、月を見て、かす汁を食らい、酒を呑む。
至福です。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らすのか、願いです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、美味いカス知る話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。