''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

京都伏見の名店・御菓子司「栄泉堂」の水無月、2種盛より。

今、雨は上がっています。
遅い帰宅には、雨には当りませんでした。
雨続きで、少し気分も下がり気味です。

昨日の続きです。
日曜日のランチのデザートと言えば、水無月でしょうかね。
洋から和へと、少し強引です。
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この時期の季節菓子です。
左は、普通の水無月、右は黒糖風味の水無月です。
もう一品、抹茶の水無月もあります。

今回は、カロリーの加減から、2種盛です。
いつものお気に入りのはまぐりの中皿に盛り付けました。

京都伏見の名店「栄泉堂」の作品です。
どうってことない普通の和菓子に見えます。

小豆の煮え加減、柔らかさ、口解けのよさ、下の外郎(ういろう)と上の小豆の香りの織り成すハーモニーが、絶妙です。
特に定番の水無月は、素朴な味わいながら手が込んでいます。
素材といい、火加減といい、絶妙です。

日常の和菓子ですから、めちゃくちゃなびっくりする美味さではありません。
しかし、日常に食べるものであるが故に、そのシンプルな味わいは、食べる方の技量を問われます。

今まで他で頂いた水無月と比べると、これがシンプルの極みです。
うまいです。
過去の水無月の中で、記憶の最前列に鎮座しています。

黒糖ベースの水無月も、黒糖は前面に出てきません。
後から、黒糖の香りが仄かに香り、口解けの余韻の長~い長~いこと、です。
愛する人の残り香の如く、鼻腔の木霊します。
黒糖、黒糖、黒糖ってね。

絶妙です。
うまいですね。

甘さも食感も、すべてに亘って、品がいいですね。
シンプルな素朴な味わいです。
しかし、これが完成した形の一つですね。

食べていると、一時魂が体内から、離脱するように、ふわっとした心よい物を感じます。
たかが菓子、されど菓子です。
長い間歴史の中で、愛されて来た完成形の形を伝えています。
日本人でよかったと思える味わいです。

他の店の物を横に置いて、食べ比べるとより明らかですね。
菓子屋でなく、やはり和菓子司です。
似て非なるものという言葉が、はっきりした味で分ります。
栄泉堂なかなかやります。

先の姫路菓子博で、京都に五萬と和菓子屋がありながら、十数組しか菓子博には出ていません。
その一店舗です。

もちろん、その姫路の菓子博でも、金賞を受賞されています。
ここでの一番のお薦めは、みたらしだんごでしょうね。
絶品です。

それも熱々のみたらしだんごの美味さは、醍醐の味わいです。
冷めても、もちろん美味いです。
熱々買うために並ばないといけませんね。

一般的には、上等な菓子も、もちろん美味いです。
しかし、こうした日常の菓子の美味さは、誰しもが比べることが出来る味です。
ですから、手が抜けないと思います。

高価な茶席の菓子もいいです。
日常にこそ、真のうまさがあるはずです。

白いごはんが、美味いようにです。
炊きたての白いごはんの美味さに似ています。
いいごはんは、おかずなくでも、美味いです。
甘みも香りもいいですからね。

その分、米の選別が必要です。
いくら美味いからと言って、キロ1万円の一粒選びでは、日常ではありません。
無農薬、低農薬、天日干の米のうまさです。

炊き手の腕もありますからね。
かまどので炊いたごはんの美味さと言えば、至福です。
際限のない美食の追及には、興味はありません。

今ある素材を如何に美味しく頂くか、自分なりに工夫と知恵が必要です。
日常に出会える食の喜びです。
四季を感じる自然との融合、これも美味さの要因です。
季節を感じるものに、それがあります。

水無月は、この時期だけの季節の菓子です。
一片の菓子に、宇宙を感じると言えば、大げさに聞こえますが、魂の喜びを深く感じます。
尊くさえ感じます。

6月7月過ぎると、来年まで食べることが出来ません。
食べれたとしても、季節感がありません。
自然と共に生かされています。
ありがたいと感じる瞬間です。

ありがたい仏縁に繋がっていると感じるのと、同じです。
何かの力で、生かさせてもらっています。
偶然の偶然でなく、それらは必然です。

すべてが「主人公」です。
二十四時に使われているのも人生なら、二十四時を自分のために使うのも人生です。
自分の分に応じた暮らしがあり、そこに幸せがあります。

日常にこそ、幸せが落ちています。
拾うか、拾わないかだけです。

ささやかに幸せ、ささやかよかったを探します。
これも仏さまのお陰です。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

最後まで、雨続き中で、水の無い季節の和菓子の話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。