''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

「ねぎま鍋」ならぬ、「みずなま鍋」を肴に、晩酌タイム より。

昨日は、よく降りましたね。
今日も天気の予報ながら、朝からどんよりしています。
少し肌寒いと感じます。
気温もこの雨で、この時期にしては、少し低い目です。

昨晩には、何か温かいものが食したくなりました。
スーパーで、良さげなまぐろの剥身が安価で手に入りました。
鮪(まぐろ)で温かい食べ物と来れば、「ねぎま鍋」ですよね。
ねぎま鍋と言えば、ネギと鮪の鍋です。

焼き鳥でも、鶏肉とネギを交互に刺してものを「ねぎま」と呼びます。
鍋で言えば、鶏肉でなく、鮪とネギのシンプルな「ねぎま鍋」も美味いです。
スーパーで、良さげな「水菜」をゲットです。
水菜もシャキシャキとした食感が、命です。
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そのまぐろと水菜を使った鍋、「みずなま鍋」(かんとうしょうえの造語)です。
「水菜ま鍋」の方が分かり易いかもしれません。
「まぐろのハリハリ鍋」と言えば、いいでしょうね。
針しょうがをたっぷり効かせ、味も砂糖・酒・醤油と少し甘い目の味付けです。

豆腐もこの日は、絹こし豆腐にしてみました。
えのき、もやし、まぐろ、豆腐の相性もいいです。
水菜の食感がいいですね。
水菜の緑の色合いが綺麗だったので、朱塗りの汁椀を、とんすい代わりの取皿に使いました。

水菜の歯ごたえも、そのシャキシャキとした音も、これまたも美味しいご馳走です。
シャキシャキと言えば、「シーチキンと水菜のさっと煮」も、これまた私の好物です。
水菜も油っぽい食材にもよく合います。

揚げさんいれても、豚肉入れても、これまたよく合います。
煮込んだりせずに、少し火が入れば食べ時です。

最近は、水菜をサラダも入っていることもあります。
サラダのアクセントに、茎の部位や葉先の部位が入ることもあります。
京都では、水菜の品種改良の京野菜・壬生菜というのが人気です。
私的には、水菜の方がシャキシャキ感を楽しむなら、水菜の選択ですね。

まぐろと言えば、刺身か寿司の生食がメインでしょうね。
寿司でも、まぐろと言えば、大トロや中トロを喜びます。
やはり値段も高いですから、ご馳走です。

通は、「赤身」の美味さを求めます。
昔風の仕事の「づけ」にしても美味いです。

私の愛読書の『魯山人味道』(北大路魯山人 平野雅章編 中交文庫)の中に、「鮪を食う話」と言う項目があります。
その中で、「東京ほどまぐろをよく食べるところはない」と書かれています。

また、魯山人は、「まぐろは酒の肴として好適でない」と評されています。
私的には、合わないということもないでしょうけど、魯山人は、まぐろは飯のものと合うと言われています。

だから、握り寿司で食うのが第一、次に熱飯の上に載せて食うのが第二とであると、その評価を記されています。
「東京の自慢である食べものは、概して酒には敵なさない」
そう記されていますね。

「すし、てんぷら、そば、うなぎ、おでん、いずれも酒の肴としては落第だ」
これは少し言い過ぎだと思います。

おでんと燗酒は、やはり付き物でよね。
ただ、油っぽい練り物が多すぎると、日本酒には合わないかも知れないですけどね。
適当に油をすった大根や豆腐、厚揚げは、日本酒には合います。

刺身や寿司になる部位だけが、まぐろではないです。
魯山人もこの著書の中、木目のような皮の部分が噛み切れない筋を使って、「ねぎま」や「すき焼き」を紹介されています。
ただ、くどいので若い者には、美味いものと記されていますね。

その他の食い方に、「雉焼き」は脂が乗って、熱々の炊きたての飯に、大根おろしと醤油を垂らして、空腹に食せば、下手なうなぎより、よっぽど美味いと紹介されていますね。

どんよくなまぐろの食し方です。
そこまで記されながら、「まぐろは、一流の食通を満足させる体のものではない」とこれまた毒舌です。
確かに東京生まれの食通・池波正太郎の『池波正太郎鬼平料理長』の中にも、かつおアイナメ、白魚、鯵は記されても、まぐろの項目は見当たらないです。

もちろん、鬼平の時代には、握りずしはなかったですからね。
文政年間に、両国に、「与兵衛鮨」が生まれます。
これが、握りずしの元祖ということになります。
私の過去のブログの記事に書いてます。

やはり、江戸期の庶民の食べ物として、鬼平時代には、まだまだ技術的なものが発達したいなかったのでしょう。
東京のまぐろ好きの文化は、明治の終わりから、大正、昭和の戦前の江戸前寿司の影響がありそうです。
魯山人の活躍した大正から昭和にも、その名残はあるように思えますね。

この時代には、宮古のまぐろが一番と書かれています。
今や、まぐろと言えば、大間でしょうね。
イメージですけどね。
まだ、食したことはありません。

まぐろの旨味を吸った白ネギや水菜、豆腐が、これまた美味いです。
しょうがの味が、まぐろの臭みも旨味もアップしてくれます。
しょうがの一味で、美味くなりますよ。
小粋に、小鍋仕立てにしても、いいでしょうね。

ふうふうあつあつの「みずなま鍋」で、これなら日本酒にも合います。
素朴な味わいで、美味いです。

日々の暮らしの中、ささやかな幸せがあります。
花を見て、月を見て、水菜とまぐろの鍋を食らい、酒を呑む。
至福です。

ありがたいことに、私は仏縁を頂けています。
ありがたいと感謝しています。

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮らしたいです。

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせように、祈るばかりです。

最後まで、「ま」の悪い話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。