秋の深まりも感じつつ、朝晩の肌寒さも、これまた趣深いです。
秋深き 隣は何を する人ぞ by 芭蕉
思い思いの秋を楽しみたいです。
そんな中でも、食欲の秋は、感慨深いです。
急に気温が下がると、燗酒が美味いです。
それに、燗酒と言えば、対句するのは、関東煮(おでん)でしょう。
「燗酒と関東煮(おでん)」の暖簾を思い出します。
関東大震災で被災した料理人が、関東からやって来て、広めた料理の一つが関東煮(おでん)ですね。
その昔おでんと言えば、今の料理形態でなく、味噌おでんでしたね。
焼いたり煮たりした豆腐に、味噌を付けた料理です。
時に、焼いた魚に味噌を付けた料理、魚おでんもあります。
高足の舞、田楽舞の形に似ているといも言いますし、宮中の女房言葉の「おでん」に由来するとも言われる関東煮(おでん)です。
宝暦年間の川柳として「田楽はむかしは目で見、今は喰い」と言うのがあると聞きます。
女房言葉で有名なのは、「おひや」ですね。
喫茶店でも、水を欲しいと言えば、「おひや」と言います。
因みに豆腐は、「おかべ」です。
豆腐の姿を白壁に見立てて、「おかべ」ですね。
それとも、豆腐の難しい言葉なら、「淮南(わいなん)」とも言います。
今から2000年前に中国の漢の淮南王(わいなんおう)に因んでいます。
この方が豆腐を発案したとも聞きますね。
関東煮(おでん)に豆腐は付き物です。
我が家は、木綿の豆腐を使う時もあれば、大好きな厚揚げ豆腐を使う時もあります。
共に、美味いです。
この年になって、豆腐程美味いモノもないです。
食べるのに、皮を剥く手間も、包丁で切る手間も要らないと言います。
そんな風に答えたのは、「おからの先生」で有名な講談の「徂徠豆腐」でしょう。
人情モノに弱いので、いい噺です。
大根、厚揚げ、ごぼう天、平てん、牛すじ肉、玉子、蒟蒻など盛り付けました。
出汁も澄んだ京風です。
燗酒のお供に、ちょっどです。
普通に、木綿豆腐を薄く切って、出汁で煮るのも美味いです。
それじゃ、京橋の串カツの「まつい」の湯豆腐ですよ。
行ったら、必ず頼みます。
お店の味には勝てないけれど、我が家の関東煮(おでん)も、なかなかどうして美味いです。
自画自賛です。
これからまた、関東煮(おでん)の時期が長くつつきそうです。
ありがたいことです。
親子3人のささやかな暮しに感謝して暮させて貰っています。
ありがたいことです。
ささやかな「よかった」を探せて暮させてもらっています。
ありがたいことです。
日々の暮らしの中、心の三毒を廃し、平穏無事に暮らしたいです。
神仏に手を合わせて、感謝して暮らさせてもらっています。
ありがたいと感謝です。
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