''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

寒い夜は、おでんで温まろうかね より。

大阪東部も昨晩は、雪が交じっていました。
それに、少しですが、積もっていました。
それが朝になれば、すでに冷たい雨に変わっていましたね。

 

全国的に大雪です。
日本海側に住む友人は、如何ばかりの豪雪になりつつあろうと、思いを馳せます。

 

膝が痛みます。
少しは歩けるようになりましたが、すぐに足がつります。
昨日に続いて、今日も朝一番に病院に参りました。
もちろん、リハビリのためです。

 

気休めかと思っていた理学治療も、効果があるように思えます。
昨日に比べて、幾分か痛みも治まりました。
信じる者は救われます。

 

寒い夜、やはり温かいおでんが、食べたくなりました。
病院の帰りに、イオンで材料を買い込み、煮込むだけです。
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センターから時計回りに、こんにゃく、スジ肉、厚揚げ、じゃがいも、ごぼ天、焼き豆腐、大根、ちくわです。
出汁は、昆布とかつお節を使いました。

 

播州の生まれ私には、おでんは、他所行きの言葉です。
おでんと言う言葉に、もう慣れたとは言え、一度関東煮(かんとうだき)という言葉をおでんに変換しています。

 

播州のおでんは、真黒な汁です。
それも、甘くてクドイ出汁で煮ます。
その分、出汁は飲まずに、小皿に、すりおろしたショウガを入れて、その上にしょう油を入れます。

 

そう、ショウガ醤油で頂くのが、播州関東煮(かんとうだき)です。
海が近くて、練り物が豊富な播州にあって、甘めに炊いた関東煮に、ショウガ醤油はさっぱりして美味いです。
時々食べたなくなります。

 

どうしても、色の黒い出汁が私の中では似合います。
もちろん、京都風のおでんも薄味で美味いです。
でも、上品過ぎます。

 

関東煮(かんとうだき)は、料亭の味ではありません。
駄菓子屋などの併設した簡易な酒の肴と言えます。
もちろん、お好み焼き屋にも、冬場にはあるような、おかずよりは酒の肴のイメージです。
それでも、子供ですから、関東煮も冬場の家のご馳走です。
母が、コトコト煮込んでくれました。

 

我が家の関東煮には、かしわが入ることがありました。
今でも、私もかしわをよく使います。
胸肉とか、手羽元とか、脂の少ない部位の方が、ほろほろと仕上がります。
もちろん、牛スジ肉も入れます。

 

串に刺してあることもあるし、そのまま、食べよう大きさにカットして煮込まれることもあります。
でも、子供ですから、串に刺してもらった方が、チビ太のおでんっぽくて好きでしたね。

 

刺しと言えば、先日見た『必死剣 鳥刺し』(監督 平山秀幸)です。
藤沢周平の短編時代小説シリーズ、映画化としては『隠し剣 鬼の爪』、『武士の一分』に続いて3作目です。
時代劇ファンには、藤沢周平の時代小説モノは、見ごたえあります。

 

主人公の兼見三左エ門(豊川悦司さん)は、剣術の達人という設定です。
しかし、どうもそうは見えません。
トヨエツの演技は、寡黙な中に凛としたところが、いいですね。
「青い鳥」の少し蔭の理森的でいいです。

 

亡くなった妻の睦江の姪で、三左エ門に献身的につくす健気な里尾を、池脇千鶴さんが演じます。
これがいいですね。
いい表情ですよ。

 

後に、ひょんなことから、関係が出てしまいますが、三左エ門の帰りを信じて待っています。(ちょっと切ないです)
それにこの映画の中でよかったのは、帯屋隼人正を演じる吉川晃司さんです。
通称「御別家」と呼ばれる主筋の方です。
こちらも、剣の達人と言う設定です。

 

卑怯な策士の中老・津田民部を岸部一徳さんが演じます。
こちらも、ある意味で名優の顔です。
最後にとどめを刺されるのが、必死剣 鳥刺しという秘儀です。
確かに、最後の最後に出される一世一代の秘儀です。

 

何だか後味の悪い映画ですが、武士の本分を強く感じます。
命のやり取りが、正義でなく、主命によって出された時代です。
愚かな主君に仕えたモノのサガかもしれません。

 

播州人ですから、ある意味では、浅野の殿様も愚かな殿様であったように思えますね。
くつくつと煮え切った遺恨があれば、それをじっと我慢するのも、殿様の務めです。

 

くつつくと言えば、関東煮もよく煮えています。
関東煮でも、よく煮込んだ玉子も美味いです。

 

田舎者ですから、洒落たおでんネタは存じません。
田舎っぽい方が、関東煮っぼくていいです。

 

藍染めの暖簾に、白字の関東煮の文字に、そそるものがあります。
薄汚れた店内のカウンターに座り、関東煮を盛り合わせで頼み、小皿に上に置かれたコップ酒、ちろりで燗した日本酒、風情を感じます。

 

子供の頃、夢見た大人の世界ですね。
そこ見えるのは、幸せそうな日常です。

 

富や名声に縁も所縁もありません。
それでも、それなりに幸せ感はありますね。
悪くないですよ。

 

ほっとした安堵感が感じられます。
ありがたいことです。

 

日々の暮らしに、ささやかな幸せがあります。
ありがたいと感謝して暮させてもらっています。

 

心の三毒を廃し、心静かに安穏に暮したいです。

 

今日も一日、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

 

最後まで、膝に刺されたような痛み感じるの話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。