''かんとうしょうえ''の痛風日記

一病息災と心得て、「よかった探し」をしながら、日々感謝して暮させてもらっています

うなぎを食べたくなってより。

昨日の雨は、うんざりしました。
今日は朝から日差しが見えて、心にも晴れ間を感じます。
遅く帰宅に、カッパを着てのスクーターは、疲れます。
視界が悪いですからね。

 

土曜日までは、雨模様の天気予想です。
先日、昨日までの梅干の記事を書くようしながら、梅を購入していた時です。
特売のうなぎを見つけました。
ハーフサイズで、私にはちょうどの大きさです。

 

こうなると口は、うなぎです。
一匹買えば、うざくに、う巻きに、そして真打のうな丼ですね。
若い時、うなぎ屋に居ましたので、あまりうなぎを好んで食べません。
さばいた鰻を目の当たりにしていますからね。

 

それに、うなぎの口打ちの作業には、辛い思い出があります。
竹串を生のうなぎに打ちわけです。
素人が簡単にできるような作業ではあります。

 

初日から、串打ちの作業です。
手に竹串は刺さるし、そりゃ辛い作業です。

 

その嫌な思い出も、うなぎの味になっています。
少し、塩辛いかもしれません。

 

店のうなぎは一度しか食べたことなかったです。
買って差し入れにはよくしました。
食べたのは、お店をやめる最終日でしたね。

 

料理長が、土産に持たせてくれました。
複雑な味でしたね。

 

国産の生のうなぎを、その日に裁いて焼いたものです。
蒸してから焼く江戸前です。
ふっくらとした食感です。

 

関西のうなぎの蒲焼と、江戸前の蒲焼は違いますね。
背開きか、腹割きかでも違いはありますけど、味の本質が違います。
脂の加減が違います。

 

でも、皮目のぱりっとした感覚は関西の方がいいように思います。
ふっくらした味わいは、江戸前の方がいいですね。

 

お店に行ったら、刺身や天ぷらやのセットでなく、シンプルに日本酒でも呑みながら、焼けるのを待っていたいです。
池波正太郎氏の金言です。
黄香(こうこう)ぐらいで呑みながら、やって来たら、あつあつを書き込むこれが一番の作法かもしれません。
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家なら、フライパンで少し酒でも振って、蓋をして蒸らして、皮目をぱりっとさせたら、意外に食べられます。
悪くないです。

 

ごはんの上に乗せて、たれを振ります。
もちろん、ごはんの上にもたれは振ります。

 

後は、粉山椒ですね。
これがあるとないとでは大違いです。
好みにも寄ります。

 

うなぎ自体、少し独特の臭みがあります。
その為、たれに漬けて焼くんです。
粗目(ざらめ)のコクと甘みが、みりんや醤油を包んでまろやかになります。

 

通は、白焼きと言う方もおいでですが、料理する側から言えば、うまいとは思いませんね。
先ほどの料理長もそうおっしゃてましたね。
その匂い消しに、山葵(わさび)を盛り付けます。

 

うなぎは、こってりした味わいのものです。
たれを漬けて焼くのが一番うまい。
それもごはんと一緒に食べるのがうまいです。

 

うなぎと言えば、池波正太郎の作品の中に、片腕の乞食の話が何度か出てきます。
確か、『谷中・首ふり坂』の「看板」ですね。

 

盗っ人の三ヵ条の金言を守る本格の盗賊・夜兎の角右衛門が出会った女乞食です。
ある日、角右衛門は女乞食の振る舞いに感心し、うなぎを馳走することになった。
しかし、女乞食は右腕を失っていた。

 

その原因が自分の手下によるものであった為、角右衛門は顔面蒼白となるという話でした。
その女乞食は、自分のリクエストながら、初めてうなぎを食べた。
次の日に自殺するという結末でもあります。

 

知らない間に、人様の人生を変えているのかも知れません。
因果なことです。

 

乞食と言えば、室生犀星の名作「小景異情」です。

 

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしやうらぶれて異土の乞食となるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

 

確か異土の乞食は、ここでは「こじき」でなく「かたい」と読むと記憶しています。
意味は同じです。
乞食、おこも、ルンペンなどいろいろな名称があります。

 

お菰(おこも)と言えば、吉朝さんの演じる落語の「ふぐ鍋」の賢いお菰(おこも)もいいですね。
お菰(おこも)とは、お酒の酒樽の化粧する菰を服代りしています。

 

吉朝の「あれががな」、「ふうやがな」と「ふぐ」だ言わずにはぐらかします。
美味しいとは聞いても命が惜しいです。
名人芸を思い出します。

 

ルンペンと言えば、愛の戦士キューティーハニーの中にも、主人公・如月ハニーがルンペン姿で登場する場面ねありましたね。(かなりマニアックですよ)
倖田來未さんの歌でも、若い人はご存知かもしれません。
永井豪さんの作品でしたね。

 

室生犀星の如く、故郷は懐かしいものです。
私も播州の地が、故郷です。
常に故郷の味を思い出します。

 

昨日の油菓子も、播州のおでんこと、関東煮(かんとうだき)もです。
その味から離れられません。
しょうが(生姜)ないことですね。

 

そこに、魂の故郷があります。
味から見つけたソールフードです。
うなぎから、いろんなものに繋がります。

 

日々の中にこそ、幸せがあるように考えています。
日常の生活が如何に、素晴らしいか、ありがたいか、震災被害を見るとそう思いますね。

 

日々の暮らしの中で、イライラしたりウジヴジしたすることもあります。
それらの三毒を廃し、心静かに安穏に暮らすを旨としています。

 

ありがたい仏縁に繋がっていること、感謝の気持ちを耐えません。
ありがたいです。
静かに手を合わせます。

 

今日も明日も、私も世の中も、平穏無事に過ごせますように、祈るばかりです。

 

最後まで、うなぎだけに長い話に、お付き合い下さいまして、心よりお礼申し上げます。